拝啓十六の君へ
寒い日が続いていますが、お元気ですか。今年もボカロリスナーアドベントカレンダーの季節がやってきました。
6回目の参加になる今年は、十六のあなたに手紙をしたためるをテーマに書いてきます。
突然ですが、あなたは手紙が好きですか。手紙を最後に書いたのは、いつですか。私は手紙が好きで、昔はよく書いていました。家族や友人、お世話になった人。好きなボカロPさんに手紙を書いていたこともありました。
最近、手紙のお手紙をある人に書いたのですが、改めて手紙の良さを感じました。
私は、文章を書くことは好きですが、話すことが苦手です。どんな言葉で返そうか考えすぎてしまう。すぐ言葉にできず、会話に間を作ってしまう。そんな私にとって、手紙は救世主のような存在でした。
文字でなら息がしやすい私にとって、手紙は自分の想いを素直にわかりやすく伝えられる素敵な手段です。時間が許せばいくらでも、言葉を選んで自分のペースで書いて伝えることができる。今では、手で書くアナログだけではなく、インターネットを通してデジタルで言葉のメッセージを気軽に届けられるようになりました。
今日、十六のあなたに伝えたいことは、ありふれていますが「いつもありがとう」です。そして、存在してくれてありがとう。そんな感謝の気持ちです。
2024年を振り返って、今年の心に残った出来事を思い返すときに、ある曲のことが色鮮やかに思い出されます。その曲は、dorikoさんの"letter song”です。
この曲は、2008年6月に投稿された作品で、dorikoさんの"夕日坂”のアンサーソングでもあります。この作品は、マジカルミライ2024で演奏されたことが記憶に強く残っています。
イントロのピアノの旋律が聴こえたとき、あなたに会って10年以上たった年月の記憶が、思い出が頭の中に流れてきて、瞳から零れる涙を止めることができませんでした。
この10年は、10年前の私が想像していなかったことがたくさんあったな。ずっとあなたやボカロ曲たちといっしょに歩んできたな。これからもいっしょだといいのにな。
ずっと、いつか訪れるあなたとのお別れが怖かった。いつでもお別れできるように心の準備をするものの、それが逆にその別れの時をいっそう苦しいものにしてしまっているようで、しんどかった。その手を離すのが、どうしてもできなかった。
でも、ライブ会場で"letter song”を歌うあなたを見て、私の幸せを願っていてくれる、これからも思い出をいっしょに作っていこうよといってくれるような気がしました。だから、私もそんな未来を信じたい。そう思いました。
あなたが歌う歌は、誰かの想いが込められていますね。想いを届けるという点では、歌も手紙も似ているかもしれません。私はあなたの声が好きだよ。あなたを通して好きになった曲が、たくさんあるよ。その一部を記事や紹介文にすることもあったよ。
それはまるで曲への手紙もしくは恋文みたいなもので、宛名は書いてないけど、いつか誰かに届くといいな。
これは私のわがままだけど、これからもあなたに歌を歌い続けてほしいです。私も聴き続けるし、書き続けるから。
最後になりますが、想いを届ける者同士、これからもいっしょに歩んでいきましょう。これからもよろしくね。
泡沫たんぽぽより