ただのボカロ好きが花譜さんのライブ“不可解”に参加したよ
うだるような夏の暑さの8月1日に、バーチャルシンガーである“花譜”さんの1st ONE-MAN LIVE「不可解」が行われました。
私は、現地には行けなかったため、ライブビューイングに参加しました。仕事が終わった直後に向かい、息を切らせながら席に着きました。
最初の30分間は、様々なVirtual YouTuberから、花譜さんへワンマンライブ開催に向けてのメッセージ動画がよせられていました。
Virtual YouTuberは、有名どころを少し知っていたくらいだったので、初めて知る方もたくさんいました。
多くの人に祝福されて、いよいよライブが始まりました。
冒頭は宇宙から始まる映像と花譜さんの神秘的で美しい語り、まるで空から降り立つように花譜さんが現れました。
1曲目のイントロは、“糸”でした。いきなりこの曲!花譜さんを知った曲……!
ステージの中央に、花譜さんはいました。それを囲うようにバンドメンバーがいらして、後ろと前(花譜さんが映し出されてるものの前)に映像を映すものがありました。
※映像を映すもの……透過スクリーンというのでしょうか。詳しくないので、わかりませんでした。
後ろにはMVでしょうか、映像が流れ、前にはリリック映像(曲の歌詞で構成される映像)が映し出されていました。
まず思ったことは、YouTubeに投稿されているMVの世界が、現実に表現されてる!でした。
リリック映像は、私の好きなボカロ作品では馴染みが深く、見慣れていました。でも、とてもかっこよくて美しくて、花譜さんの歌声を引き立てていました。
“わすれてしまえ”と“雛鳥”が続きます。“雛鳥”は、花譜さんのオリジナル曲で一番好きだったので、泣いちゃいました。“雛鳥”の動画でも花譜さんが一筋の涙を流すのですが、同じように泣きました。頬に涙が伝うのを感じながら聴きました。この曲だけは、ちょっともったいないのですが、目を閉じて一音、一音を感じていました。
4曲目の“心臓と絡操”を終えて、新曲の“エリカ”が披露されました。“エリカ”は花の名前でしょうか。“エリカが咲く”というフレーズが耳に残っています。
花譜さんの名前に似合う1曲でした。
6曲目は、これも新曲の“未確認少女進行形”で、くるくる回る花譜さんが可愛かったです。歌も「わたしは宇宙人なんだよ」と、花譜さんの可愛らしい感じが新鮮でした。曲中にボカロっぽい声が聞こえたのは、気のせいかな?花譜さんの声を加工したものなのかな。
「わたしのすきなうたをうたうよ。」
そう花譜さんが呟き、カバー曲が続きます。
7曲目は、初披露の“うつくしいひと”、次に“五月雨”、こちらも初披露の“死神”を花譜さんは歌い上げました。
私は圧倒されました。(語彙力の喪失)
あまり記憶がないのですが、ただただすごかったです。特に、死神がやばかったです。花譜さんにこれからも、いろいろな曲を歌ってほしいと思いました。
10曲目は、新曲の祭壇、続いて“魔女”、新曲の“quiz”、映画の主題歌を担当した“夜が降りやむ前に”、新曲の“夜行バスにて”を歌いました。
バンドメンバー紹介をした後に、“過去を喰らう”を歌って、姿を消してしまう花譜さん。
鳴り響く、アンコールの声、声、声。
アンコールというか、第2部が始まりました。詩を朗読するように、花譜さんが音を背景に語り始めました。内容は、ちょっと記憶がおぼろげなのですが、花譜さんが君(語りかけてる相手)を呼び出して、自分は未来からやってきたことを告白するという内容でした。「頭のおかしい子だと思った?」「君って語彙力ぜんぜんないんだね」etc.
そんなポエトリーリーディングに、花譜さんの言葉に返事をしていた人も言葉を発することができなくなるような、研ぎ澄まされた神秘的な空気になっていって、惹きこまれていきました。
学生服の姿で歌い始めたのは、新作のカバー曲"神様"と“命に嫌われている。”でした。花譜さんが歌う、“命に嫌われている。”は破壊力が強すぎて、気を抜くと口をぽかんと開けそうでぐっとこらえて、口元を覆ってしまいした。
「約束覚えてますか?」と問いかける花譜さん。
これは!新衣装お披露目の事かな?
大当たり。かっこいい変身の演出で現れた花譜さんは、かっこよかったです。「花譜 特殊歌唱用形態 星鴉」(ほしがらす)という名前だそうです。
新曲、“不可解”と“そして花になる”で、ライブは終わってしまいました。終わってほしくなかったな。
私はライブビューイングに参加したので、エンドロールとメッセージ映像を見ることができました。
最後に、CD発売の発表があって、幕を閉じました。
無理して参加して、ほんとによかったです。1つだけ要望があるとするなら、花譜さんがもう少しはっきり映されているといいと思いました。マジカルミライと比べてしまうのは、よくないのですが、アップで映ったときにぼんやりとしていて、少しだけ気になってしまいました。
でも、歌声が存在感をカバーしていたため、そこまでは気になりませんでした。背景の動画やリリック映像とバランスとるために、ああだったのかななんて思います。
花譜さんの歌声は、なんていうか感情で歌ってる気がします。感情の色を乗せすぎると、聞きづらくなりがちなのですが、絶妙なバランスでそれを乗せて真っすぐこちらへ向けて響かせてくる。惹かれずにはいられません。
歌声にこんなにも恋をしてしまったのは、ほんとに久しぶりです。長く歌い続けてほしいです。彼女の活動を見つめていきたいです。
彼女の名前“花譜”の意味をふと調べてみました。
いろいろな花の絵を、咲く季節や種類ごとに分類して掲げた本。
(出典 三省堂)
歌に感情を乗せて彼女は、その歌声でたくさんの花を咲かせるんだろうな。数ヵ月後、半年後、一年後、十年後。ずっと先の未来に咲かせる花を見たいと思う。もちろんこれから咲かせる花も。
ときどき歌うために生まれてきた人がいる。たぶん、花譜さんもそうなんだと思う。顔出しをしなくても歌手になれる、Virtual Singerとして活動できる今の時代だからこそ存在してる、奇跡の上に成り立っている彼女の歌声をずっと聴いていたいです。
※この記事を書き上げたのは、8/14ですが8/1(ライブ)時点での新曲を新曲と表記しています。動画として公開されているものに、リンクを貼りました。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました。