かわいらしさ満喫!東京国立博物館 特別展「はにわ」展に行ってきました
ビジュアルマーケター&ピンタレストスペシャリストのかぜあかねです。元学芸員だったので土日は趣味も兼ねて、展覧会巡りをしています。
この秋、東京国立近代美術館でもハニワ、そして50年ぶりに東京国立博物館でもはにわ展が開催されます。
早速出かけてきました!ハニワってどうしてこんなに可愛いのだろうと胸熱の私見に満ちた展覧会レポートをお届けします。
古墳時代へのタイムトリップ!
展示室に一歩足を踏み入れると、そこはまるで雰囲気あふれる古墳時代。精巧に再現された古墳空間が出迎えてくれ、古代ロマンへの期待感が高まります。
まず目に飛び込んでくるのは、「埴輪 踊る人々」です。
修理後初公開となる今回は、高さや色彩など、最新の研究成果が反映された姿で展示されています。
可愛らしさ悶絶です!
驚きのバリエーション!巨大埴輪から個性派埴輪まで
会場には、高さ242センチにも及ぶ日本最大の円筒埴輪(重要文化財《円筒埴輪》)(なんと厚さは2センチの薄さ)をはじめ、人物、動物、家形など、多種多様な埴輪が展示されています。
ここからは、私の胸キュン視点でハニワのご紹介。
市松模様の彩色が可愛らしい武人。
盆踊りで見かけるような愛らしさ。
こんなふうに男子にかしづかれたら…。
後ろの姿も観るとなかなかな姿勢ということもわかります。
古代の人々の豊かな想像力と技術力に、ただただ圧倒されるばかりです。
彩色されるとこんな感じにもなるという展示もありました。ハニワって、彩色するとこんな色鮮やか。 赤は酸化鉄、白はきめの細かい粘土、灰色は白土と黒色鉱物を混ぜた色、黒はマンガンや磁鉄鉱。
動物たちもめちゃくちゃ愛らしい!圧巻の一列並び。
史上初!国宝「埴輪 挂甲の武人」5兄弟が勢揃い
本展最大の見どころの一つが、国宝「埴輪 挂甲の武人」5体の揃い踏みです。
それぞれ異なる所蔵先に保管されていた5体が、初めて一堂に会する歴史的瞬間を目撃することができます。
国宝はもちろん東博所蔵。
後ろに回ってみることもできました。前からしか観たことがなかったのでちょっと嬉しかったです。
アメリカからシアトル美術館から60年ぶりに里帰りしたはにわ。
5体にはそれぞれイメージカラー(赤・紫・黄・青・緑)が割り当てられており、まるで戦隊ヒーローのような華やかさ。甲冑を纏った勇ましい姿でありながら、一体一体個性があって胸がキュンとなりました。
ぜひ後ろに回って観てください。写真撮影している人が多いので、うっかり写り込まないのように気をつけましょう。
明治天皇のために奉献されたはにわ模型も!
展覧会会場最後には、明治天皇が眠る伏見桃山陵に奉献された埴輪「御陵鎮護の神将」と同じ型で作られた埴輪の模型も展示されていたのも珍しいと思いました。
この埴輪たちに守られて、明治天皇は眠られているのですね。
約50年ぶりの大規模「はにわ展」を見逃すな!
今回の「はにわ展」は、約50年ぶりの開催となる大規模な展覧会です。日本全国、そして世界約50の所蔵・保管先から集められた埴輪が一堂に会し、最新の研究成果を分かりやすく紹介しています。
本展は、各博物館のエース級の埴輪が出品されるまたとない機会。「名品展ではなく、はにわの最新の研究成果を伝えたい」という熱い想いが込められた展示は、きっとあなたを古代の世界へといざなってくれるでしょう。
展覧会で迷わぬように、まずはこのマップでどこに何があるのかを確認して回るとベストです。展覧会会場のインフォグラフィックスで展示されていますので、写真に撮っておくと、観たい作品を見逃しません。
そして、東洋館の「ゆりの木」では、はにわ展特別メニューがあり、いただいてきました。実はこのレストランは少し離れた場所にあるため、穴場スポットです。
味はアップルパイでしたが、何か昔お母さんが作ってくれた味を思い出しました。水分を持っていかれるのもご愛嬌です。
ミューzーアムショップも充実していますが、会計に並びます。グッズの写真撮影は禁止でしたが、埴輪のミニチュアなども販売されていましたよ。
可愛くてたまらない、はにわたちを観にお出かけしてみませんか?
本館の常設展にもこんなにはにわが展示されていて、これだけでもすごい数の作品でした。さすが東京国立博物館(東博)の収蔵品数は約12万件、うち国宝は89件、重要文化財は650件(2024年4月現在)。
私もこの夜ははにわを見すぎて、夢にはにわさんたちがたくさん出てきてくれました。
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