ある日のこと
とある木曜の仕事終わり。
わたしは社会人サークルで出会った友達、
パフェ好き4人で
東京駅近くのカフェで集合し
パフェを食べた。
この4人は過去2回、パフェ会をしていて
美味しそうなパフェ情報を見つけると
不意にグループLINEの通知が鳴る。
そしたら日程調整が即座におこなわれ、
4人の予定があう最短日に開催決定となる。
今回はGODIVAのパフェが美味しそうという
情報を入手した1人から集合がかかり
2週間ほど楽しみにしていた実施日が本日であった。
GODIVAなのでチョコベースのパフェ。
その頂上には四角くてほろ苦いチョコレートが
斜めに刺さっている。
「GODIVA」の文字がゴールド色に光る。
その奥にキャラメルの効いたお洒落なせんべいみたいなの。
ぜったいせんべいではないけどせんべいの方が伝わりそうなので
そう表現してみた。
夜だけどビターな珈琲ととても合う。
好きなものは最後派のわたしは
その珍しいせんべいを片手にしばらく持ったまま
細長いグラスの底にスプーンを差した。
豪華なパフェをたしなんだ後、4人は
十月の涼やかな夜風に誘われて
東京駅のシンボル、煉瓦造りの建物の前の広場で
横一列に並んで腰掛け、大都会のビルの灯を眺めながら
「あの光は社畜だね」
「あれはホテルか、なら良かった」
などと他愛もない会話をし、
1時間ほどただただ座っていた。
終電などを気遣わなければならない時間になり
4人はやっと腰を上げ、駅へと足を運び出す。
ふと、少し先の芝生でふたり
仲良く座っている若い女の子の後ろ姿が見えた。
それを見た友人の1人が
「うまく言えないけど、あんなの良いねえ」
と、呟いた。
わたしは少しだけ間を置いて
「あれやろ、誰と居るかに重点を置いてる感じが良いんやろ」
と返してみた。
そしたらわたし以外の3人が
「うわ!それだ!今日の名言!!」
と嬉しそうに拍手をした。
この人たちと居ることが楽しいのは
わたしも芝生の彼女らと同じで、
平日の夜に集まってパフェを食べるのは手段で
目的は「誰と居るか」だったんだ。
わたしもまた、他人から見ると
きっと幸せそうに映っているだろう
この瞬間、会話、友人の笑顔。
大切だ!
そんなことを思った一夜でした。