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クラス準備で大切な"背景想像力"-生徒一人一人に響くヨガの伝え方-
ヨガの動きを伝える、哲学を伝える。
伝えることは様々ありますが
その説明、伝え方
生徒さんによって変えていますか?
今回は、ヨガインストラクターとして大切な
「生徒さんの背景に合わせた指導」
特に、クラスの準備段階で生徒さんの背景を想像し、
それに合わせた伝え方を準備することで、
どれだけレッスンの質が変わるのかをお伝えしていきます。
なぜ生徒の背景理解が重要なのか
ここでは私がヨガ哲学を伝えた時の
実体験をもとにお伝えしていきます。
実体験から学んだこと
私が新人インストラクターだった頃、
「隣の人と比べないでください」
「今日は自分自身と向き合う時間です」
と画一的にお伝えをしていました。
しかし、クラスが終われば
「先生のようにしなやかに動けない」
「このクラスはみんな若くてついていけない」
人と比べてしまった結果
残念な思いが残る方も多かったのです。
私自身も伝わっていなかった…
と何度も落胆しました。
しかし今なら、なぜこのような結果になったのか
簡単に理解できます。
それは、生徒さんの置かれている背景を
何一つ想像せず、
ただ「机上のヨガ哲学」を伝えただけだったからです。
年代別アプローチの重要性
ある教えを伝える際、
生徒さんの年齢や生活背景によって、
同じ内容でも伝わり方が大きく変わります。
20-30代の若手社会人の場合
SNSや消費文化との関連: 「新しいヨガウェアを買って気分が上がったのに、インスタグラムを見ると他の人はもっとお洒落なものを着ているように見える…でも本当は自分だってオシャレなウェアを着ているということにだけ目を向けたら気持ち良く過ごせませんか?比べれば比べるほど嫌な気分になるから、今日はその練習です!お隣の人と比べないでください」
このような例を出すと、
若い生徒さんの目が急に輝き始め、
深く頷いてくれるようになりました。
また、恋愛関連の話や職場での上司との関係などを含めると
心に響いたと感想をくださる方も多いです。
30-40代の主婦層の場合
育児での具体例: 「息子が頑張って離乳食を一口食べられて喜んでいたら、ママ友がうちは好き嫌いなくなんでもパクパク食べてくれるという話を聞いて落ち込んでしまう…でも自分の子供は確実に成長しているということに目を向けたら喜ばしいことですよね!比べれば落ち込むけど.…」
その世代が悩んでいる例を具体的に出すことで
頷いて聞いてくれるだけではなく、
「心が軽くなりました。」と言っていただけるように。
60代以上のお仕事を引退された方の場合
日常生活での具体例: 「庭の手入れを頑張って済ませたのに、お隣の完璧な庭を見て植木が綺麗でがっかりしてしまう…でも本当はうちの庭だって草一つ生えてなくて綺麗なんです!もしかしたらお隣さんはそう思って羨んでいるかもしれない…比べたら碌な感情が起きないですよね。今日もマットの上では比べずに…」
このようにお話をすると
手を叩いて笑って下さる方もいらっしゃいました。
「本当にそうなのよ!碌なことない」
と実感してくださったようです。
クラス準備段階での実践ポイント
1. 事前リサーチの重要性
クラスの予約情報から生徒さんの年齢層を確認
地域特性や時間帯による生徒層の傾向把握
初回参加者の場合は特に注意深く観察
2. シチュエーション別の例え話ストック
仕事関連の例え
家事・育児に関する例え
趣味や習い事に関する例え
人間関係に関する例え
3. 柔軟な対応力の育成
クラス中の生徒さんの反応を観察
説明が伝わっていないと感じたら、別の例えに切り替える準備
生徒さんからの質問や反応をストック
クラスでの実践方法
1. 導入時の工夫
クラス開始時に簡単な質問を投げかけ、生徒層を把握
その日の体調や気分についての会話から背景をリサーチ
大人数クラスの場合、多い層に合わせるor経験が浅い(若い)人に合わせる
2. レッスン中の対応
生徒さんの表情や反応を見ながら、例え話を選択
共感を得られる話題から徐々にヨガの哲学へ
3. フォローアップ
クラス後の短い会話から効果的だった例え話をメモ
次回のクラスに活かせるポイントの整理
まとめ:効果的な指導のために
生徒さんの背景理解は、伝わる話に必要不可欠
年代や生活環境に応じた例え話のストックを持つ
クラス準備の段階で、想定される生徒層に合わせた説明を用意
実践を通じて例え話のレパートリーを増やしていく
今回はヨガ哲学を例に挙げましたが
ヨガの動きを伝える上でも
生徒さんの背景理解は重要です。
ヨガの素晴らしさを伝えるために、
私たちインストラクターができることは、
生徒さん一人一人の人生に寄り添い、
その方に最適な形で教えを伝えることです。
丁寧な指導を心がけることで、
生徒さんとの信頼関係も深まり、
クラスの質も自然と向上していくことでしょう。
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