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第3回 村ちゃんが”かわいそう”じゃないワケ

村ちゃんは言語障害なので、喋るのがひと苦労で
今回もすんごい時間かけて、ゆ〜っくり一語一語話してます


今回は最後に、実際にしゃべっている時に回していた
ボイスレコーダーの音声もちょこっとだけ載せてます


会話は、あったか〜い空気感を想像しながらお楽しみください


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「村ちゃんを”かわいそう”と思わない人たちと、思わせない人柄」


【2020年4月中旬:電話】

(今回も介助のえりさんが電話つなぎ&聞き取れないとこ通訳)


村)「陽平くんは日常のどんなことに喜びを感じる?」


陽)「喜びか〜!なんやろう…
   最近いとこの龍太郎とそんな話をしてて
   思ったんやけど
   2人とも”成長すること”に喜びを感じるな
   って思った」


村)「俺も好き やけど…
**
   これ以上成長したら…こわい。**」


陽)「なんや〜!真面目に答えたのに…笑」


村)「(笑)」


陽)「先月、村ちゃんの家に友達連れて行こうって
   企画してて、
   結局コロナでやめとこうってなったやん?
   そしたら村ちゃんが
   『気使ってくれてありがとう。
   みんな手洗いしっかりして、
   心は沈まんようにね』って言ってくれて。
   それを来る予定やった3人に
   LINEで回してさ、
   たかこさんと山名さんは『ありがとう』とか
   『やっぱ素敵な人』
   とか、喜んでくれたんやけど、
   川原さんは…『沈むか!』だけやったわ」


村)「(笑)川原さんらしいな」


陽)「らしくていいよね笑 僕も思ってん」


村)「川原さんは変わったらおかしい。

    変わったら…ただのナス」


陽)「ホンマやね!笑
   前回も少し聞いたけど、
   好きな人ってどういう人?」


村)「ハハッ笑 真面目に答えると…」


陽)「前もって言ってくれてありがとう笑」


村)「川原さんとか山名さんみたいに、

   僕をわかって付き合ってくれる人」


陽)「僕を”わかって”ってどういうところのこと?」


村)「障がい者とか、
   中身はただのおっちゃんとか
   理解してくれる。  
   おかしいこと言うても受け入れてくれる
    あんだけ受け入れてくれる人は
   なかなかおれへん。
    初めから」


陽)「ホンマに僕もあの2人のそういうところが
   大好き。
   実感するし心の綺麗さに感動する
   障がい者って全然気にしてない気がする」


村)「僕をかわいそうと思わない人ら


え)「村ちゃんってそういうとこあるよね。
   村ちゃん自身がかわいそうと
   思わせないような。
   会話から入ると
   『そういえば障がい者やったね』みたいな」

陽)「人を寄せ付ける魅力がありますよね?」


村)「でも、こっちも嫌な人は嫌やし
    来られても嫌なもんは嫌やで」


陽)「かわいそうと思わせない、
   テクニックみたいなものってあるの?
   コミュニケーション術とか」


村)「世の中で弱者と言われてる人は、
    遠慮とかして、 人と付き合う時は
   一歩下がってしまう人が 多いと思うけど、
    俺はさっき(前回の記事)も言うたように、
    アホに見えてアホやから そういうこと考えない


⭐︎………………………………………………


僕は最後の「アホやからそういうことを考えない」

が話の本質をついてるなと思った

なんか問題・課題の構造を表せていて


”アホやからやらない”

じゃなくて ”アホやからやる”


なんなら


”アホになって、やる”


世の中

スマートに、みんなに嫌われることなく、

好かれるように、無駄なく…

なんてやらなくていいことばっかりで


アホでいいし、アホがいい


それをきちんと口にできる村ちゃんってカッコいいし

なんなら賢いなって思いましたね



次回は、村ちゃんの人柄ができたルーツ

家庭環境について聞いたことを書きます

これまた面白かったですよ



今回の中で1箇所だけ短いところ、
音声です

ぜひ「ええこという雰囲気で何言うてんねん」の

臨場感をお楽しみください





最後まで読んでいただきありがとうございました!






   

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