第6回 障がい者の感動話…どう思う?
数年前から
気になってた言葉があって、それが…
「感動ポルノ」
感動ポルノとは…(weblio辞典より)身体障害者が物事に取り組み奮闘する姿が、健常者に感動をもたらすコンテンツにされている、と指摘・批判する意味で用いられる語。
過去にNHKでは24時間テレビの真裏でそのテーマを扱ったことも。
(24時間テレビに批判的な内容で話題に)
僕なりに思うことはありつつ…村ちゃんに聞いてみた
テーマ「感動ポルノって障がい者の村ちゃんはどう思う?」
【2020年4月中旬:電話】
(今回も介助のえりさんが電話つなぎ&聞き取れないとこ通訳)
陽)「当事者の村ちゃんは感動ポルノって言葉、
どう思う?」
村)「賛否両論ある。
僕の意見は、
24時間テレビ見て頑張れる人もいるし、
そうじゃない人もいる。
一概には当てはまらん」
陽)「村ちゃん個人的にはどうおもう?」
村)「感動ポルノ言うてる人は1人の意見やから、
一概に言うて欲しくない。
偏った考え方やから、あかんと思う。
そういう言葉ができたら
障がい者の意見として聞くと思うから、
あまり俺自身は言うて欲しくない」
陽)「僕も村ちゃん寄りの意見なんですけど、
村ちゃんは『感動に利用されてる』
と思うこともあるの?」
村)「わかりやすく言うとパラリンピックがそう。
出てる人は素晴らしく、
他の障がい者ももっと頑張れって
言う人もおることで、
今頑張って生きてる障がい者は
これ以上頑張れ言われてもしんどい。
パラリンピックとかにスポットライトを
当てると
感動ポルノって言うてる人の
思う壺やとおもう」
陽)「僕はマスコミの人間ですけど、
感動ポルノって言葉ができてしまったおかげで
単純に障がい者を扱いづらくはなったと思う。
そう思う人もいるんや。って」
村)「今僕が喋ったことは、
パラリンピックや24時間テレビ
に取り上げられた
人たちに対しての、僕のやっかみかもしれん。
あくまで人間やから嫌がられるより、
ちやほやされたりする方が嬉しい。
感動ポルノって言うてる人と
同じ感覚と違うのかな。僕は」
陽)「もしかしたらこの言葉を作った人も
やっかみからきてるかもしれない
ってことよね」
村)「そうやな」
陽)「このバリバラの番組内で取り上げられた際に
感動ポルノに肯定的(感動扱いが嫌だ)
な人が多かったそうで。
『自分の意に反する感動的な曲が
つけられていた…』とか
↓(その時のスタジオのやりとり)
陽)「母親の仕事の関係で、
障がい者作業所とか障がい者の人との生活が
身近だった僕にとって思うのは、
日本はまだまだ障がい者の人が
しんどい思いする
社会なわけやから(障害者支援法とか)
どんな扱いでも”存在を知ってもらう”
”見た人の心を動かす”っていいこと
なんじゃないの?って思う。
しかも情報をそのまま伝えても
見るわけがない。
どんなバラエティだって
ドキュメンタリーだって
ストーリーを作っていいところを切り取って
見せるものなんやから。
感動ポルノですら取り上げられるのは、
ありがたいことなんじゃないの?」
村)「簡単に言うと、
何事も裏の顔と表の顔があるから
さっき陽平が言うたとおり、
バリバラの出演者の感動ポルノという
言葉が出たおかげで、
いろんな気づくことがあったと思うよ」
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24時間テレビの募金って、障がい者作業所とかに寄付する
「地球号」っていうワゴン車に使われたりしていて
その車が来たことに喜んで、仕事している障がい者を
すっごい見てきたから余計に
24時間テレビを批判、無くして欲しくないと思っていて
なにより地球号を喜んでない人が0で
その理由は、お金がないから。
障害者支援法でそれはもっと厳しくなっている。
24時間テレビって
生き辛くなるような、心が痛むような扱われ方
じゃないし、むしろ共感を生む扱い。
批判をして、感動する扱いがなくなって
つまんなくなって、番組終了。
番組がなくなると、
障がい者に感心を生むきっかけが1つ無くなる。
そうやって批判をして首が絞まってしまうのは
障がい者自身じゃないのかな?と思う。
ただ…
今回村ちゃんと話して思ったのは
割と僕も偏った考えだったのかな、と。
同じニュアンスの言葉が2回出て来た
「賛否両論」と「裏の顔と表の顔」
本当になんでもそうなんやけど、
意見はひとつじゃないし、
完璧な正解はないのよね。
賛否があって当たり前。
だけど、今の世の中は
傷つく・怒る人を1人でも少なくしよう
とする。特にマスコミ。
それはやっぱ良くないというか、
いいものが生まれる構造じゃないなと
改めて思ったです。
自分の中の何を尺度にしていくといいんでしょね
もしサポートいただけたら、100%を村作りの資金にします!