豪華なアイヌ料理
先日、イオル事業にて豊富な経験や知識を有するエカシ・フチなどから地元の伝承や、生活の知恵などを学び、技術の伝承と啓発を図る事を目的に「アイヌ伝統料理体験講座」を開催しました。
一般公募にてご参加された方が14名。
講師を山本栄子さんにお願いし、伝統的なアイヌ料理を調理し、試食しました。
今回のメニューは
・プクサアマム(行者にんにくご飯)
・カックㇽとうきびラタシケㇷ゚(脱穀とうもろこしのお粥)
・チェプオアウ(鮭の汁物)
・ポッチェイモ(いももち※)
・焼き白子
・ユㇰとプクサの混ぜ煮(鹿肉と行者にんにくの煮物)
・ラタシケㇷ゚(かぼちゃと金時豆、キハダの実の混ぜもの)
・シケレベ茶(キハダの実のお茶)
・イタドリ茶
このほか、昨年度「マレㇰ漁」で獲ったサケのいくらで作ったしょうゆ漬けをこの日試食しました。
ちょっとした余談ですが、昨年獲ったサケは産卵直前だったため漬けた直後はものすごい弾力で、噛み切ろうとすると口の中から逃げてしまうほどだったいくらを一度冷凍し、解凍する事で程よく柔らかくなる…という教えを講じ、この日解凍し、豪華にアマムに乗せていただいたそうです。
料理をしてくれる、教えてくれる人によって味は様々だと思います。それはアイヌ料理に限らず、それぞれ家庭の味ってありますよね。
同じメニューでもこれまでの料理講座の講師によっても、その味は異なると思います。人の好みも様々ですしね。
普段私達が食している現代の食材を現代の調味料で味付けしていますが、アイヌは昔から「塩」や「昆布」「シケレベ」などの木の実や、山菜をつかい味付けしていたと思われます。現在でもできるだけ、余分な事はせず現代の人も美味しくいただけるよう工夫はされていると思いますが伝統料理としてこれからもずっと残し伝えていただけるよう、イオル再生事業として毎年この料理講座は続けていきます。