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やわらかな仏教のことば 1/1250 「四天王寺(してんのうじ)①」

大阪市天王寺区四天王寺にあり,(中略)物部守屋と蘇我馬子の間の争いの際,聖徳太子の戦勝祈願により建てられた(中略)とする.

平安時代には落雷や火災に遇ったがそのつど復興され,太子信仰復活の気運の中で,11-12世紀の間,皇族・権臣の参詣も相次いだ.
その頃,当寺が大阪湾に面し,日想観にふさわしい地でもあることから,当寺の西門を極楽浄土の東門とみなす信仰がおこ(中略)った.

1945年戦災を受けたが,1963年には復興し,現在に至っている.

以上  岩波  仏教辞典  第二版


今や略された形の、「天王寺」の方が有名でしょうか。

日本で最も古い、国が建てたお寺である四天王寺。
建物の「新しさ」に勘違いしそうになりますが、1400年の長きにわたってこの地を見守ってくださっています。

1000年以上も経てば、地形も当時のままではありません。
実際、この場所から海を眺めることができました。
海の近くに建てられた四天王寺は、各国の使節をもてなす場ともなっていたようです。


だからこそ、令和の今、
時にはさまざまな言語の飛び交う境内を、きっと太子も微笑みながら見守っておられるだろうと想像するのです。

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