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"空想日記"⚡️⚡️⚡️⚡️no.188

太樹 『うぉおーーー
                     まだまだーー!!!』


白影『単調すぎる…。』


『ズガッ………
           ドゥルン………
                      ……ドッ……ズシャッ………』


太樹『…んぐっ……かはっ…』



白影『………。
         
          ねぇ………
   
          …諦めたら?

          山猪の方が
          まだ、
          いくらかマシな動きをするよ…。』


うっ…
流石にもう
ボロボロだ…
私は
仰向けになり
天を仰いだ…
少し体を動かすだけでも
激痛が走る…

あ"ぁ…はぁ…

ドタバタと地面に
打ちつけられたからだろうか…
天井から屑埃が落ちてくる。


正直、もう終わりにしたい…
まったく、活路が見出せない。




おいおい……


太樹…
ここで諦めて
いいのか?

窓の外を
ただ茫然と
眺めている退屈な日々を
また、繰り返すのか?


私は自問自答した。


太樹『いや……まだだ……。』


『嘘だろ…あいつ、まだ立つのかよ……』
『ちょっと、もう、見てられないよ…』
『早く降参すればいいのに…』
『まだ、分からないのかな?無理だってことに…』


私の惨めな姿に
ザワつく観衆…

だが、その中
微かだが
聞き覚えのある声が
……聞こえた。



『あに様、頑張って…』



その声に
私の張り詰めていた気が
少し緩んだ。

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