"空想日記"⚡︎no.213
太樹『はぁ…はぁ……。』
琴葉『太樹くん
大丈夫?』
太樹『すいません…
はぁ………なんとか…。』
白影『頑張れ!!
あと少しで
"黒岩遠呂智"'(こくがんおろち)が
見えてくるはず
樹齢1000年の大樹で
霧幻樹海、唯一の安息地…
そこで今日は休もう。』
太樹『じゅ、樹齢1000年!?
仙川の大ケヤキと
同じくらいじゃないですか!?』
白影『そうだよ!
岩樹は年月が
経つにつれて
木肌が黒く…
堅く…
太くなっていく…
樹齢100年を超えると
岩樹は"黒岩樹"(こくがんじゅ)と
呼ばれるようになり
下手なオノや刀では
傷一つ付けられない…
まぁ、僕が鍛えた刀なら
傷くらいは余裕でつけられるけど。
でも、
今から拝む
1000年物の黒岩樹は
別格だ…見たらびっくりするよ…。』
『ごくっ…』
私は息をのんだ。
爽一『黒岩遠呂智……
白影、
"樹麟の祠"(じゅりんのほこら)
で休むのか?』
白影『あぁ、そうだよ爽一。』
天音『えっ、そこには祠があるの!?』
爽一『ある。
巨大な
黒岩遠呂智の中伏に
伍神、紫麒を祀る祠があるんだ。
そこなら
比較的安全に
一夜を明かせるからね。
ついでに
目的の"紫麒様"も
そこに居てくれれば
いいんだけどね
フッフッフ……。』