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"空想日記"⚡️⚡️⚡️⚡️no.193

太樹『うっ…』

首筋の痛みと共に
目が覚めた…

見慣れた
天井のシミ
畳の匂い
窓の向こうは
いつも通り曇り空
殺風景で
代わり映えのしない
私(太樹)の部屋だ…


私は
どうしてここに?
道場にいた筈じゃ…!?


記憶がうつろだ…


試合中に
天音達の声援が
聞こえ…
張り詰めていた
緊張が緩み
気持ちが軽くなったのを
覚えている。

それと同時に
体も急に軽くなったような
いや…
……勘違いでなければ
多少、宙に浮いていた気さえする…

フフ…

それは無いか…

だが…
まったく
付け入る隙のない
白影さんも倒せそうな
謎めいた
自信と力が
体の奥底から
沸沸と湧き上がってくる
そんな感覚を覚えている…

そこから先が
いまいち記憶にない…

恐らく
白影さんに
負かされたのだろう
気を失い
部屋に運びこまれた…
そんな所だろう…。

太樹『…痛っつ〜…
          やっぱり首がいたいな〜…。』

『ザザッ……スーー…』

部屋の襖が開く。

爽一『おー
   太樹!?
   目が覚めたみたいだな。』

太樹『あれっ
   爽一くん!
   どうして家に…!?』

爽一『………
           俺だけじゃないよ。

   立てるか?』

太樹『痛っ…
           首がちょっと…。』

爽一『…………
           手を貸すよ。

   みんな居間にいる
   さぁ…
           ……行こう。』


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