祝!「文章と写真との対話」が10往復目に突入!朝ドラみたいに前半の総集編作ってみました!これから続く中盤と後半もよろしくです

のげ のうじょうさん とやっている「文章と写真との対話」も10往復目に入りました(パチパチ)!

毎朝1話ずつとはいきませんが、朝ドラのように楽しんでいただけたら幸いです。途中で飽きられるかなーなんて心配ありましたが、みなさんが反応してくださるので元気に更新できています!ありがとうございますm(_ _)m。

今回は、途中から「文章と写真との対話」を見つけて、「なんだこれ?」と思われた方のために、0話から10話までのテキスト部分をまとめてみました。これに合わせて、マガジンにあるのげさんの写真を堪能していただけると幸いです。

https://note.mu/akaituno/m/m97413d7531ed


さらに、これまで応援してくださった方が、「え?新規客を優遇する回なの?docomoかよ!」とお怒りにならないように、最後にチョットしたコラムを追加しました。これは、今までの「文章と写真との対話」を読んでいた方に向けたものです!

では、残り20話。今後もよろしくお願いしますm(_ _)m

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インターネット空間にある野毛農場は、独りの写真家がデジタルで開墾した。野菜を育てるのではなく、人とつながり、気持ちや想いを育てあう農場として。奇(く)しくも、つながりや気持ち、想いはアナログ的であるが、デジタルと同じで実体を持たない。

そして…。野毛農場の運営者である[のげ のうじょう]もまた、実体をもたない存在なのだ。そうなんだ。なぜボクが[のげ のうじょう]を恐れていたのか。ともにnote初期からのユーザーなのに。旅して、見てきて、わかったんだ。

少しだけボクの話を聞いてもらえるかな。暴力や権力への恐れではなく、なぜか崇高な空気感を感じて近づけなかった、[のげ のうじょう]への冒険話を。独りの写真家とともにSkypeで歩いた数日間の道のりを。

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独りの写真家を彼と呼ぼう。ボクは彼を「ひとりの写真家」ではなく「独りの写真家」と書く。旅の初日、ボクは彼に高い柵を感じていた。話を聞くまでは、いや、むしろ聞いたからこそ「独りの写真家」と書くのかもしれない。

「チップとして100円硬化が投げ込まれると菓子パンを一つ腹に押し込むことができた」という路上での写真販売生活。冬は毎日マクドナルドのコーヒーで暖をとっていた。厳しい状況ではあるが、言葉を巧みに使って自分の写真を「売りさばく」ことはしなかった。

「自分の写真を売ることは命を、身体を削っているようなもの」だと言う彼は、道ゆく人が、並べた写真に惹かれて立ち止まり、手にするまでは声をかけなかった。「言葉では本当の相互理解ができない、言葉ではなく写真で心を通わせたい」と想っていた。

日本語、英語、中国語、スペイン語、韓国語、ロシア語、たくさんある言語だが、彼の母国語は「写真」なのだ。独特の言語を話すから、ボクは「独りの写真家」と書くのかもしれない。彼自身が独立した国家だと感じたのだ。

彼は26歳のときに「カシオQV10」と出会った。後に未来技術遺産に認定される名機である。「無性にそそられて発売早々に手に入れた」と教えてくれた。フィルム写真の空気感を醸し出している彼であるが、意外にもデジタルから写真の世界に入ったのである。

34歳になった彼はアメリカ同時多発テロ事件から2年経過したNYに渡航することになる。前日購入したのは「コニカDigital Revio KD-500Z」だった。切り取ったマンハッタンの風景は、後に販売初期作となる。

NYから帰国後、彼は書店で写真集をあさるうちに、ポジフィルムで撮られた写真に魅入られた。しかし、写真家として活動するには多くの撮影が必要になる。フィルムをやれば、現像に費やすコストが馬鹿にならない。

彼を救ったのは「エプソンR-D1」の販売だった。他社のデジタルカメラとは違い、ノイズは微粒子フィルムの粒状に近く、また多くのライカ製レンズを使える。彼が魅せられたポジフィルムでの撮影に、一番近いデジタルカメラだった。

毎日100カット以上撮影した。RAWデータをパソコンで現像し、選抜してインターネットで公開。プロとしての意識が目覚める。「アナログを求めた彼がデジタルに助けられた」とでも言えるだろうか。少なくともデジタルがなければ今の彼はないだろう。

RAWデータの現像について簡単に説明する。フィルム時代には写真屋さんや現像したように、デジタルではカメラが現像するのだ。写真の結果はカメラが決めている。昔、こだわる人が暗室で現像したように、デジタルではRAWデータで残してパソコンで現像するのだ。

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[のげ のうじょう]はインターネットの中に生きるバーチャルアイデンティティです。ボクがnoteの中ではtunoと名乗りペンギンでいるように、[のげ のうじょう]もまた、リアル世界にいる本体が[のげ のうじょう]を作り出しているのです。

でも、実はバーチャルアイデンティティにこそ本当の自分では表現できないスゴいモノが隠れているのではないか?そう思うときがあります。

この企画が始まったとき、ボクは、[のげ のうじょう]に真剣に向き合うことを決めました。前述しているとおり、ボクはバーチャルの[のげ のうじょう]には近づけなかった。でも、いざリアルののげさんとSkypeで話すととても親しみをもてた。「なんだろうこの差は?違和感は?」

追究してみよう。リアルアイデンティティに話を伺い、心で感じたことをテキストにしてみようと。その結果、なにかわかるかもしれない。

ただ、それだけでは、仕事で行っている取材記事と変わりがありません(好きに書けるということを除いては)。既存のやりかたで本当の[のげ のうじょう]を表現できるのか?悩んだ挙げ句--と書くとかっこよさげですが、のげさんに相談しているうちに「この表現方法」が生まれました。

ボクの文章読むだけだと「?」なのに、のげさんからの回答、写真を見ると「!」となる。「!」の感じ方は人それぞれでしょう。それでいいのです。見てくださった方の心に残った「!」が、[のげ のうじょう]なんだと思います。今のところはねー!

まだまだ途中ですが、30話を迎えた際には「!」が「!!!」になると思いますので、今後も応援よろしくお願いしますm(_ _)m。

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