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泳ぎにいこうよアライさん(旅行記)

だいぶ昔、19歳頃の旅行記録なのだ!


◼︎北京〜ロンドン(2017夏〜秋)

中国に向けていざ成田を出発なのだ!
予定を立てないユーラシア横断旅行は北京からスタートなのだ!
山小屋番をして稼いだお金が尽きるまでに無事ロンドンまで辿り着けるといいのだ〜。

万里の長城、ずっと見たかったのだ〜。自分が行きたいところに行けるって素晴らしいことなのだ。
中国を観光したあとはカンボジアに移動(写真は多すぎるので省略)、こちらは北部の街・シェムリアップなのだ。アンコールワットを目指して、朝日に照らされた道をトゥクトゥクで出発なのだ!
カンボジア〜タイの国境越えなのだ。
国境線に着くと何の案内もなくバスから放り出されてめちゃくちゃ迷ったのだ。
バンコクの水上市場なのだ!船に乗るのだ!
タイの次はマレーシアなのだ!
意外にきれいなターミナルビルの裏側はこんな感じだったのだ…。
クアラルンプールからマレー鉄道に乗るのだ!
半島最南端の街ジョホール・バルを目指してジャングルを夜通し疾走するのだ!
どこかのタイミングでフィリピンにも寄ったのだ!
マニラの外れの街、アンヘレスの射撃場でライフルを撃つのだ。
マニラから丸2日バスを乗り継ぎ、棚田が美しいイフガオ族の村にも行ったのだ。
今度はネパールのカトマンズに到着なのだ!
空港を出たところタクシーの運転手さんに声をかけられ、せっかくだからとカトマンズまでお願いしたのだ。でもタクシーは明らかに街の中心から離れていき、道中で運転手とグルらしい人物も助手席に乗り込んできて、そこではじめて自分が騙されたことに気がづいたのだ。結局目的地とは程遠い郊外のひと気のない雑居ビルまで連れていかれ、(いまでもよく覚えているのだけど)前後を男たちに挟まれつつ、手すりのないコンクリートむき出しの階段を4階まで登りながら「お金もパスポートも盗られたあとどうやって日本に帰ろう」と考えていたのだ。(結局高額ツアーの勧誘をされただけで、「お金がない」と言い張るとすぐに解放してくれたのだ笑)
カトマンズのホテルにはだいたいボロいカジノが併設してあるのだ。アライさんはバカラで数万損したのだ!
ヒマラヤ山脈を見るため、今度は山麓の街・ポカラを目指すのだ!「絶対通れないのだ!」みたいな断崖絶壁の道も、アライさんを乗せたバスはぐいぐい走って行くのだ。途中休憩のたびに激安の果物を買いながらヒマラヤを目指すのだ。
ポカラに到着なのだ!
山々を眺めるか湖畔で飲み物を飲むぐらいしかすることがなかったので、仕方なく日本から持ってきた大江健三郎を読み進めていったのだ。
とうとうインドにやってきたのだ!こちらは東端の街・コルカタなのだ。治安はとても悪かったけど、自分は雰囲気が好きだったのだ。街の情報がネットにもあんまり載ってなくて、鉄道のチケット売り場を探し出すのに丸一日かかったりしたのだ。街の外れではヤギを生贄に捧げる儀式が行われていたのだ。
マーケットなのだ。食べきれないほど大量のバナナが数十円で買えて、インド旅行中はバックパックの傍にバナナをずっとぶら下げていたのだ。
10〜20時間の遅延は当たり前、インドの鉄道の2等客室でコルカタからベナレスを目指すのだ。
バックパックを体に巻きつけつつ、貴重品はシャツの中に入れて眠るのだ。目を覚ましたとき、車窓から朝日が射していて綺麗だったのだ〜
ガンジス川のほとりの街・ベナレスにやっと到着なのだ!
路地はまるで迷路、地図なんかまったく役に立たないのだけど、しばらく適当に歩いていると必ず川のほとりに出るから絶対に宿まで帰って来られるのだ。街の混沌と川の水平線のコントラストが記憶に残っているのだ。
火葬場では遺体が焼かれていて、肉体が灰になると親族たちはそれをガンジス川に流すのだ。
エジプトにきたのだ!(ピラミッドはすごかったけど、それよりもカイロの街中に響きわたる「アザーン(礼拝の時を告げる放送)」の方が印象に残っているのだ)
こちらはボスポラス海峡なのだ。イスタンブールは一番好きな街の一つで、ここでしばらく"沈没"したのだ〜。
モスクの天井はずっと見ていられるのだな
トルコの東の街・カッパドキアに寄り道なのだ!
夕暮れ時に舞い上がる気球は搭乗に1万円ほど必要なのでアライさんは外から眺めるだけなのだ。
トルコの次はギリシャに渡り、フェリーに乗ってエーゲ海の島・サントリーニ島を目指すのだ!
島に着いたのだ!
夕日に照らされる路地を老若男女やワンちゃんが行き交い、一方の街角では酒宴が、別の街角では結婚式が行われていて、牧歌的な感じが地中海なのだ。
牧歌的なのだ〜
夕日なのだ〜
ギリシャから夜行の大型船でイタリアの港町・ブリンディジまで渡り、鉄道でローマへ北上なのだ!こちらはコロッセオの十字架なのだ。
一番行きたかった街の一つ、ヴェネツィアに到着なのだ〜!ヨーロッパに着くとアジアの混沌とした雰囲気がすっかり消え失せてホッとするような残念なような、のだ。
島での移動手段はもっぱら小舟で、もちろん自動車や自転車は一台も走っていないのだ。
やっぱり画家やストリートミュージシャンの街なのだ。
夜行列車でヴェネツィアからオーストリアを目指すのだ!新しい国に行くのはいつもワクワクするのだ!EU加盟国は原則シェンゲン協定に入っているから、入国手続きもないままいつの間にか国境を超えているのだ。ヨーロッパでの主な移動手段はバス、ときおり鉄道(地中海では夜行客船)だったのだ。
オーストリア・ウィーンに到着なのだ!
楽友協会で行われるウィーン・フィルの演奏はたった500円で聴けて、ウィーンにいる間は毎日聴きに通ったのだ〜
こちらはチェコ・プラハの街並みなのだ。
日本を出たときは夏だったけれど、いつのまにか秋も深まっていたのだ。
橋を渡れば石畳の旧市街なのだ。アライさんが一番好きな作家のひとり、カフカも住んだ街なのだ。
今度はスイスにやって来たのだ!
トンネルを抜けたら雪国なのだ!マッターホルンがよく見える山があると聞いて2時間かけて登ったのだけど、深い雪のなか薄着にクロックスで登ったので村人の方にめちゃくちゃ笑われたのだ笑。マッターホルン登山は時間的・経済的制約のせいで断念なのだ…。それにしてもハンバーガー1個1500円は高すぎなのだ…。
ドイツに寄り道をしたあとアムステルダムに到着なのだ。オランダではドラッグは合法で、広場を歩いていると大麻の匂い(野菜を蒸し焦がしたような)が漂ってくるのだ。(自分がトライしたかどうかは内緒なのだ!)教会を取り囲むように飾り窓が並び、その前を小さな子供たちが駆け抜けてゆくのだ。
その後はベルギーを経由してとうとうフランスに到着なのだ〜。お金が底を尽きかけていて、エッフェル塔には登れなかったのだ…。パリにいたとき、実は郊外にある教団施設にも行ってみたのだ(もちろん身分は明かさず、一般人を装ってなのだ。)繁華街を抜けた先にある施設では若い女性の出家者がひとりで作業をしていて、お世辞にも治安が良いとはいえない街の一角でこんなにも細々と布教活動をしていたのかと思うと心打たれたのだ。教祖が説法時に使ったという机や椅子を見せてもらったのだ。
パリにはおしゃれなカフェが沢山あって、お気に入りの一軒を探すのも一興なのだ。(サルトルやボーヴォワールが使っていたという席もあった。)
季節はもう冬で、さみしいけど旅も終わりに近づいてきたのだ。
日本を出て4ヶ月、とうとうロンドンに到着なのだ!これで旅も終わりなのだ〜!
その後はケンブリッジに行ったり映画を観たりして過ごして日本に戻ってきたのだ。成田空港では日本語が飛び交っていて新鮮な感じだったのだ。日常に戻るのは少しさみしいけれど、またいつかどこかに行く機会があればいいのだ!


◼︎沖縄(2017初夏)

宗教をやめたあとは気分が躁になってしまって、そのまま西日本縦断旅行に出てみたのだ!
本土の写真は多すぎるので省略、以下は鹿児島から沖縄までの写真なのだ〜。

鹿児島からフェリーに乗るのだ!一晩かけて那覇を目指すのだ!
朝、二等客室で目を覚ますと窓の外は快晴、空と海の青さに自然と胸が高鳴るのだ!トカラの島々を経巡ったあと、船はとうとう沖縄に到着なのだ!
海の色がぐっと深くなり、イルカやトビウオが船と並走して、空には虹もかかり、本土とはまるで別の世界なのだ。
人口60人の鳩間島ではむかし山海留学(小・中学生が親元を離れ地方の農家などに下宿し、地元の学校に通いながらさまざまな経験を積むことを目的とする教育制度)が盛んで、自分もかつての留学生の子が使っていた部屋(漁師の方のお家の離れ)を使わせていただいたのだ。朝食にはおじいが捕まえてきたというヤシガニのお味噌汁が出てきてびっくりなのだ!
路地を歩くだけでも楽しいのだ!
朝の蝉しぐれを浴びながら歯を磨いたり、見たこともない色合いの自然光のなかを散歩したりしていると、東京での嫌な出来事も忘れられるのだ。
牧草地がまぶしい島、黒島なのだ。沖縄を旅行中、自分と同じような境遇の子と知り合って、2週間くらい一緒にあちこちの島を行ったり来たりして過ごしたのはとても楽しかったのだ〜。
こちらは西表島なのだ〜。原付ドライブで島を半周なのだ!
旅行の最後、最南端の有人島・波照間島についに到着なのだ!訳あってずっとずっと行きたかった島なのだ。海がびっくりするほど綺麗だったのだ〜。
青い海は何度見ても胸が騒ぐのだ!フェリーの欠航が続いたせいで観光客はほとんどおらず、海が凪に戻るまでの5日間静かな島で泳いだり、疲れたら本を読んだりして過ごしたのは楽しかったのだ。
毎日シュノーケルをレンタルしてお気に入りのサンゴ礁のあたりを泳いだのだ。沖縄にいるあいだはずっと泳ぎ続け、おかげでだいぶ深いところまで潜れるようになったのだ。とりわけ波照間島とケラマ諸島の海、珊瑚と澄んだ光と魚の群れと波のゆらぎからなるあの青の世界、あれはまったくこの惑星で最も美しい光景だと思うのだ。

沖縄には他にもたくさん紹介したい場所があるのだ!
迷路のような牧志市場の奥に佇むわずか3坪しかない沖縄書専門古書店とか、車で疾走すると空を飛んでいるような感覚を味わえる伊江島の飛行場跡地とか、世界一自習がはかどる沖縄県立図書館とか、観光ガイドには載っていないけど圧倒的なスケールのサンゴ礁が見られる阿嘉島の某浜とか、いつ行っても新しい発見があるジュンク堂1F沖縄書コーナーとか、飛行機は飛んでないけどなぜかひっそり営業している慶良間空港とか、知人が経営している「食べログ」未掲載の個性的な居酒屋とか、そんなマイナーだけれど素敵な場所に焦点を当てた極私的な沖縄観光ガイドをいつか記事にしてみたいのだ!笑

◼︎北アルプス (2017年夏)

上高地の美しさを写真で捉えてみたくてあれこれ構図に工夫を凝らすのだけど、なかなか難しいのだな…。実際はもっともっと、眩暈がするほど綺麗なのだよ…。
穂高岳の登山コースにはたくさん小屋があって、果物やイワナが売られているのだ
せせらぎでリンゴを冷やしつつひと休みなのだ。
目指す頂はまだまだ先なのだ。
真っ青な空と稜線を見るといつも心が軽くなるのだ。
アライさんの働いていた山小屋では標準コースタイム6時間のところを1時間半で行けたら一人前とされていたのだ。(8割ランニング、2割早歩きしてそれくらい)
体力が死ぬけどついていくのだ!笑
しばらく登ると夏なのに雪渓が出現するのだ。
アライさんが北アルプスで一番好きな場所、涸沢カールなのだ〜。東大医学部の人たちが診療所を開いていて、やっぱりかっこよくて憧れたのだ。
風がいい感じに吹いているのだ!
転落事故は毎回ショッキングなのだ。ご遺体を物置に収納して、翌日ヘリが回収に来たりするのだ。従業員の小屋には亡くなったバイトの子の似顔絵が飾ってあるのだ。別のバイト君が数年後に山とは関係のない事故で亡くなったのを、これはたまたま観たニュースで知ったのだ。
吊り尾根〜重太郎新道はあまり魅力的な道ではないけれど、よく登山道整備に行ったので思い入れがあるのだ。
朝日なのだ〜
夕日なのだ〜
かなとこ雲なのだ
稜線が綺麗なのだ〜
小休止なのだ〜(これは残雪期の燕岳)
雪庇は踏み抜いたら大変なのだ。
宝石のようなテント群なのだ。
遠くの空にきらめく雷光、目眩がするほど鮮やかな天の川、夜露に濡れたチングルマ、元気いっぱいなライチョウの親子──山には魅力がいっぱいなのだ。


身体の調子が良くなったらまた旅行に出たいのだ!
(いつか自分が死ぬ間際、練炭とコンロをトランクに積んで、北海道から鹿児島まで、行ってみたかった場所をひと夏かけて一つ一つ巡っていく、そんなドライブがしたいのだ笑。)

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