OLの午後休、真冬のレモンパイ
私は普通のOLである。
パソコンと向き合い、電話応対をし、コーヒーを飲み、同僚としょうもない話で笑い、仕事の愚痴をこぼす。そんな毎日が繰り返される。
そして私も、無事毎日が繰り返されるように、お客様や周囲の人に迷惑を掛けないよう仕事をする。あるべきものがあるべきところにあるというのは大切なことだ。
緊張しいで体力がない私にとっては、事務職は最適な選択であった。パソコンは人より得意だし、手先も器用だし。
毎日の繰り返しは心地いいが、刺激がちと足りない。
そんな時は午後休を取る。
1日休むより仕事のフォローの負担が少なく、やるべきことを午前中に終わらせて帰るのはまさに気分爽快。
そして、土日は混雑して行く気になれない人気店へ行ってみたり、お買い物や美容院に行きリフレッシュするのだ。
このようなご時世だから今は難しかったりするが、今までの午後休はどれも最高の思い出だったので綴っていきたい。
某冬の日。
目的は、御影の人気店「マモンエフィーユ」
ぎっしりとクッキーが詰まった、夢のようなクッキー缶。
昼過ぎには売り切れるというが、平日ならいけるだろうか。
店に入ると、ふんわり、とかではなく、ドドドと焼き菓子の香りが襲ってきた。
淡い期待を抱いたが、無念の売り切れ。
しかし、ほかの焼き菓子たちが私を待っていた。
ジャスミン茶のチョコレートが売っていたので驚いた。箱が可愛くメッセージカードもついている。大好きな同期ちゃんに贈ろう。
そして、午後休の1番の醍醐味。
平日ののんびりした空気のカフェで過ごす。
まあ、おばちゃんや女子大生が居たりして騒がしいこともあるが…
内装が素敵だったので選んだ、六甲の「プラスフレッシュ」
店に入ってハッとした。
レモンパイがあるじゃないか!!!!!!
サクサクのタルト生地に、キュンと酸っぱいレモンカード。上に乗ってるのは、メレンゲではなくクリームだったが、ただのクリームではない。このレモンパイと一体感が出るような何かが入ってる。(分からんかった。。)
レモンパイは夏しか食べられないと思ってた。
こんな真冬に食べられるなんて、、
嬉しすぎて、ふわふわのクリームに乗って空まで飛んでしまいそうだった。
アンティークな雰囲気の家具や音楽に癒されつつ、のんびりKindleで本を読み、店を後にした。
翌日の職場にて。
ふふふ。今日の私にはマモンエフィーユの焼き菓子がある。最強なので誰も私を倒せないのである。
やっぱりお菓子っていいな。
このコロナ禍で、製菓製パン業界も厳しい状況に陥ったが、人々を幸せにし、必要不可欠な存在であることには変わりない。この先も新しい形が加わりつつ、衰えない業界になるんじゃないかと思う。
それにしても、レモンパイ欲が止まらない。
こんな真冬でもレモンパイを売ってくれているお店を探す日々が始まった。
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