【特別講義】新科目「情報Ⅰ」の攻略法 第1回『プログラミング』(導入編)
2025年度の大学入学共通テスト(以下共通テスト)から、いよいよ新科目「情報Ⅰ」の試験が始まります!授業に導入されたのは2022年4月なので、既に学校で習った、という人もいるでしょう。
この連載では,佼成学園中学校・高等学校情報科教諭の岡野英樹先生に,「情報Ⅰ」の学習で大切なポイントや,共通テストに向けた準備などについて語っていただきました。今回は「情報Ⅰ」で最も注目されている分野「プログラミング」についてお聞きします!
Q1.プログラミングが苦手なので,共通テストで点数をとれるか心配です。大丈夫でしょうか?
実は私も高校時代,プログラミングが苦手で書けませんでした。
しかし、大学の個別試験やセンター試験では,数学の選択問題だったプログラミングを選びました。その結果,センター試験ではきちんと点数をとることができ,大学の個別試験ではなんと全問正解でした。この経験から私は,プログラムを書くことと,問題を読んで解くことは別物であると考えています。
この違いは,例えるならプロの料理人とレシピを見ながら料理をする主婦(主夫)の関係に似ています。プログラムを書けるということは,色んな環境や背景知識を知っていて,その中から自力で最善の選択肢を選んで道を作っていける,ということです。これを料理で例えるなら,自分でレシピを書いたり,料理本を出版したりできるレベルのプロの料理人です。
一方プログラムの問題を読んで解くというのは,プログラムコードを見て意味がわかればよいだけです。料理で言えば,既存のレシピを見ておいしい料理を作れる主婦(主夫)に似ています。
そしてプログラムの問題で点数をとりたければ,後者のように読んで意味を掴むことができれば十分です。
ただ,私も一教員なので,やはり点数をとるだけではなく,できればプログラムを書けるようになってほしいと思っています。
そこで,この後の記事は,「そこまでプログラミングに興味はないけどプログラムの問題を読んで解けるようになりたい」という人と,「やっぱり書けるようになったほうがかっこいいし,書く勉強もしてみたい」という2種類の人に向けた内容を,場合分けして書いていきたいと思います。
下のリンク先にそれぞれの人に向けた記事があるので、好きな方を選んで読んでみてください。