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ただひたすらに立ち尽くす アオサギ…この辛抱強さのように強く生きること 死んだらあかん!
夕暮れの川沿いの遊歩道を歩く
雨の降るのが少なく、川底が見えている
つい二、三日前までは恋(鯉)の産卵期で数匹の鯉
がのたうつように群れて泳いでいた。
アオサギは夕暮れになると飛んできて動こうとも
せず立ち尽くす
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川面は薄日を浴びて波打つ
いつもこのような自然の息吹を求めて遊歩道を歩く
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アオサギは、ダイサギなどと違って不動の姿勢で川辺
や流れの中に立っている
まず、飛び去ることもない。辛抱強い鳥だ
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見ていて思うことはアオサギほどの辛抱強さが人間にあれ
ば頑張って生きていけるだろうに、あたら命を粗末にして
しまう人が多すぎる(その一人だったかも)
一度でなく二度も三度も自らの死を考え悩んだことも
新潟の親知らずまで車で直行し、海へ飛び込んで自分の
人生にピリオッドをつけようと…
死ぬ前にいろんなことを考えるものだ
幼いころからのこと、父母や兄弟、友人や仕事仲間のこと、
今まで生き続けてきたさまざまなことが走馬灯のように…
ひとりでに涙がこぼれる
手足が震え、頭の中がパニックになる
不図、正気にかえる
死ぬことに勇気がいる
今、アオサギを見ていて不動の姿勢でいる忍耐強さ
自らの命を絶つこのできない人間以外の生き物たち
生き物たちを追いながら生き物たちに生きることの必然
を教えられる…うん、生きなきゃ!
今では、目覚めたとき「生きてるぞ」とつぶやく
死んだつもりで今日という日を頑張ろう
問われれば”死ぬまで生きてるよ”…死んだらあかん!