高齢ドライバーの運転免許更新改正

＊ 概略
７５歳以上の高齢者の運転免許更新が改正され2022.5.13から従来の更新よりも厳しくなった。
　これまでは、
認知症検査→高齢者講習→免許更新
の順序でしたが、改正では、
運転技能検査→認知症検査→高齢者講習→免許更新
となりました。
新しく運転技能検査（一定の違反歴のある人が対象）が加わったのです。
　運転技能検査は」2022.5.13から実施される。       

＊対象となる違反とは
　　対象となる違反歴は11種類あります。
① 　速度超過（スピード違反）
② 　信号無視
④ 　Uターンなど横断等禁止違反
⑤ 　踏切不停止等遮断踏切立ち入り
⑥ 　追い越し車線の走行など「通行帯違反」
⑦ 　交差点右左折方法違反等
⑧ 　交差点安全進行義務違反等
⑨ 　横断歩行者等妨害
⑩ 　前方不注意など安全運転義務違反
⑪ 　携帯電話使用等
で、免許更新通知書が届いた時点から過去約３年間に信号無視など11種類のうち一つでも違反をした75歳以上が対象です。したがって一つでも違反があれば、運転技能検査を受けることになります。

＊　教習所で技能検定
　　教習所などで実際に車を運転して検査をうけます。
ア、 免許更新期間中は繰り返し受験可能で期間内に合格する必要があり、不合格の場合は更新できません。免許有効期限の６ヵ月前から受験できます。
イ、 採点方式は満点方式
・　一種免許は、70点以上が合格
・　二種免許は、80点以上が合格
　ただし、逆走や信号無視などをすると40点の減点となり、一発で不合格となります。
ウ、 合格者は、認知症検査を受け、認知症のおそれがないと判断されれば、高齢者講習を受けて免許が更新されます。

＊ 運転技能検定
　次の決められたコースを走行します。
① 　指示速度による走行……１回
② 　一時停止　　　　　……２回
③ 　右折・左折　　　　……各２回
④ 　信号通過　　　　　……２回
⑤ 　段差乗り上げ　　　……１回
検査例
赤信号で一時停止線を越えて横断歩道に入るまで停止しない場合→40点減点で一発不合格                   

＊ 検査の点数
１， 指示速度による走行
　指示速度より10km/以上早い又は遅い速度で走行した場合は10点の減点
２， 一時停止
・　信号を右折すると一時停止の標識があり、一時停止の見落としてしまい、停止線を越えて停止した場合は10点の減点
・　停止線を越えて車体の一部が交差点に入って停止した場合は20点の減点
３，　段差乗り上げ（アクセルとブレーキ）
・　段差に乗り上げてから約１ｍの間に停止
しなかった場合は20点の減点
４　信号通過（赤信号が標示されているとき）
・  横断歩道に入るまでに停止した場合20点の減点                                         ・ 横断歩道に入るまでに停止しなかった場合は40点の減点→一発で不合格
５，右折・左折
　　・車体の全部が道路の中央線を越えて反対車線にはみ出して走行し場合            は40点の減点→一発で不合格  

　＊認知機能検査の判定（検査結果）
　　　・　49点未満……記憶力・判断力が低くなっています。
           ・　49～76点未満……記憶力・判断力が少し低くなっています。
           ・　76点以上……　記憶力・判断力に心配ありません。