金沢·ノスタルジック耽美旅

1/16に金沢ひがし茶屋街近辺を散策しました

浅野川


年末年始の慌ただしさも過ぎ落ち着いた雰囲気です
先日までものすごく天候が荒れて、大雨や強風の日々でしたが、この時期の金沢では奇跡と言っても良いほどに青空も徐々に広がってゆき、気温もよく散策日和でした
午前中のなんとなくのんびりした雰囲気のうちに色々まわりたいので、10時ぐらいに武蔵ヶ辻近辺に到着、徒歩にてまずは泉鏡花記念館へ
泉鏡花の作品は、文体はちょっと難解なのですが、異世界を描くときの比喩表現とか、言葉の欠片の使い方が、なんだか澄んだ清冽な水をそっと飲み込んだような気持ちにさせてくれることがあります。
注釈を見てもピンとこなくて分からない文も沢山あったりしますが
時々そんな私でも理解できて、そんな伝え方があったのかという表現を見つけられると嬉しくなります

ここは小さな記念館で、裏通りの奥まった、ちょっと見落としてしまうかも?というとこにありますが穴場です

山本タカト氏による草迷宮などの鏡花作品をテーマにした絵画展があり、さらに何年か前にはサイン会も開催されたり、
澁澤龍彦氏にまつわる品々の企画展が過去にあったり、
耽美や幻想が好きな方はぜひとも要チェックしていただきたい場所であります

私は何回か訪れているのですが、ここの展示にある巨大な瓜がぶら下がった仄暗い回廊が大好きで
今回もワクワクして行くと
瓜回廊は無くなっており、ちょっと悲しかったです····

そして、今回のお目当ては、ここのミュージアムショップです
これまたこぢんまりとしてますが、置いてあるものがなかなか斬れ味鋭いです
泉鏡花作品の新旧さまざまな書籍やグッズをはじめとして、山本タカト氏の画集やポストカード、お香など
ものすごく楽しくて、個人的にパラダイスです

近場で手に取れるのは多分ここ泉鏡花記念館だけの山本タカト氏の画集を求めてやってきました
どの一冊をお迎えしようか、あれこれ迷う時間はものすごく幸せです
悩みに悩みこちらに決定

私はあまり拝見したことのなかった90年代の作品が多数掲載されていて
繊細ではあるけれど、雰囲気とか、色使いとか、耽美さの中にもドロドロ生々しく荒い怒涛の勢いが感じられて
近年の作品とまた違う表情で、すごく感動しました

特に蟹の作品は残酷さと苦悶のような恍惚の表情の美しさと、勢いあるシチュエーションがとてもお気に入りです

お次は11時オープンのひがし茶屋街にある
大正浪漫の喫茶店、金魚庵へ
ここも前から憧れてて、ようやく来られて幸せです
赤絨毯に蓄音機、いたるところにはステンドグラスランプがあってステンドグラスを愛してやまない方にはツボのとこです


ハイカラポンチ

あまりの美しさに感動したハイカラポンチ
この大正浪漫なシチュエーションでより美味しくいただけます
青のゼリーって理由はわからないけどすごく心躍ります
食べたら不老不死になりそうな感じがするからでしょうか

耽美とノスタルジーを味わえた散策でした


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