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承認欲求をどう扱えばいい?
「私、どうしても人から評価されたいって思ってしまうんですけど、こんな自分が恥ずかしくて……」
長年、クライアントさんの話を聴いていると、よく聞くことの一つがコレです。
周りから認められたい。評価されたい。
でも、そんなことを考える自分をダメだと思ってしまう。恥ずかしいと思ってしまう。
周りからどう思われているだろうかと、気にしてしまう。
そんなこと気にしなくていいのにと思うけど、気にしてしまう。
気にしてしまう自分がイヤなんだけど、また気にしてしまった……
と、どんどん自己嫌悪してしまう。
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「こんな自分をどうしたらいいんですか?」
俗にいう「承認欲求」なるものを、どうやったら抑えることができるのか、という相談です。
私の周りの人たちはみんな、そんな承認欲求なんてもっていないだろう。
だって、これ見よがしに「私を見て!」と叫んでいる人なんて、ほんの一握りだし。
みんなうまくやっているのに、私だけこんなにモンモンとしてしまっている。やっぱり自分はダメだなぁ……
そんな悩みを打ち明けられるのです。
コーチを始めた20年前は、クライアントさんが「承認欲求を無くしたい」と言ったら、「じゃあ、どうやって無くすか一緒に考えましょう」と答えていました。
本当に申し訳ない。
あの頃は、何も分かっていませんでした。
そもそも無理なことを何とかできると思っていたのです。いや、無知は恐ろしい。
今なら分かります。
承認欲求は生理現象と同じだということが。
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のどが渇いたら水を飲みたくなる。
それと全く同じだったということに。
あなたは、のどが渇いたら、
「なんでオレはのどが渇くんだ……」
「また、のどが渇いてしまった。私はなんてダメな人間なんだ……」
と、嘆いたりしますか?
おそらく、のどが渇く自分を嘆いたり、恥ずかしいと思ったりすることはないでしょう。
自分を認めてほしい、評価してほしい。
こういう気持ちになるのは、何も恥ずかしいことでもダメなことでもなく、人間の自然な生理現象なんですよ。
そうクライアントさんに伝えると、
「じゃあ、どうしたら、その承認欲求は収まるんですか?」と逆に質問されます。
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以前、こんなやりとりをしたことがあります。
「のどが渇いたら自然と水を飲みたくなるじゃないですか? それと同じで、承認が足りてないと思ったら、承認が自然と欲しくなる。だから、承認欲求があるのは生理現象と同じくらい人間には当たり前なんだということを、まず認めることなんです」
「じゃあ、『認めてもらいたい、評価されたい』という気持ちが出てきたら、そういう気持ちってあるよね~、と認めてあげたら良いと?」
「そうなんです。そうすると、面白いことに……」
「面白いことに?」
「認められたい、評価されたいという気持ちが少し収まるんですよ。これが水を飲むということなんです」
だが、長年、水を飲みたいという気持ちにフタをして、ずっと承認欲求を我慢してきた人は、簡単には、「あぁ、そうですか。じゃあ、認めます」とはなりません。
大抵の場合、
「なるほど。でも、それって一時的な気休めじゃないですか? だからと言って、承認欲求が無くなるってことはないですよね」
と、反論される。
もちろん、その通りです。
水を飲んでのどを潤したからと言って、じゃあ二度と水を飲まなくてもいいかというと、決してそうではないのと同じ。
だから、のどがまた渇いたら、そのたびに水を飲めばいい。
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そう、承認欲求は恥ずかしいものでも何でもない。のどが渇くのと同じ、ただの自然な生理現象。
渇いたのどが潤ったら、気持ちもスッキリして「よし、やろう!」と前向きになります。
もし、あなたの中に「認められたい!」「評価されたい!」という気持ちが湧いてきたら、否定せずにまずはその気持ちを認めてあげてください。
認めてあげるたびに、心の渇きが少しずつ潤っていくのを感じることでしょう。