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「~ねばならない」が教えてくれること
「~ねばならない」とか 「~すべき」という声が、頭の中を鳴り響くことがあります。
例えば、私の場合ですと、
時間を有効に使わないといけない
子どもの話を聴かないといけない
日常でも、軽く「~しないといけないなぁ」と思い浮かぶことはあります。その考えが浮かんだとしても、さっと動けるときは問題ありません。
しかし、「~ねばならない」が頭に浮かんでも、すぐに動けないこともあります。
「~ねばならない」のは分かりつつも、身体が重い、息苦しくて動けない。そんな体験をしたことはないでしょうか?
それは、ある状態に陥っているからです。
その状態とは、一言で言うと、非常に視野が狭い状態です。
視野が狭くなると、身体も心も動きにくくなります。
このことを、車の運転に例えてみましょう。
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大雨の日に車を運転していると、フロントガラスに雨が当たって飛沫で前方が見えづらくなります。
また、真夜中に運転するときも、暗闇に紛れて人影などが見えにくくなります。
こんなとき、安全に運転しようと思うと、無意識に慎重に、そして注意深くなります。身体には緊張が走り、視線は一点に集中します。
言うまでもないですが、注意深く運転しないと、かなり危険だからです。
これと同じく、「~ねばならない」とか 「~すべき」といった考えが頭を支配し、頭から離れなくなっているときは、実は、危険な状態に陥っていると身体がサインを出しているのです。
こんなとき、単に「視野を広めよう」と考えるだけでは、「~ねばならない」で一杯になった状態を変えるのは難しいでしょう。
それよりも、物理的な行動を起こす方が有効です。
物理的な行動とは、文字どおり、深呼吸をしたり、外の景色を眺めたり、空を眺めたりすることです。
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そうして、実際に見るものを変えたり、身体の状態を変えたりすると、頭の中の状態も変わり、不思議と心の視野も広がってきます。
もし、「~ねばならない」の考えが頭の中で強くなってきたとしたら、ぜひ、空を眺めて見て下さい。
きっと、囚われから解放され、色んな角度から物事を考えられる、そんな心のゆとりを取り戻せることでしょう。