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クライアントが「わからない」を連発したとき
コーチングセッションで「分かりません」「分からないのです」としか答えないクライアントがいます。
赤木さんなら、どう関わりますか?
あるコーチから質問を頂きました。
この状況に直面した経験のあるコーチの方々、またはまだそのような経験がない方も、今後同じようなクライアントに出会う可能性があります。
あなたなら、どう対応するのが良いと思いますか?
私はその問いに対して、考えられる対処は4つあると答えました。
1.クライアントがどういう心境で、「分からない」と言っているのかを探る
具体的には、声のトーンや表情などから、クライアントの状態や感情をキャッチするということです。
クライアントが真剣に考えた末、それでも「分からない」と言うのか
それとも考えるつもりがなく、「分からないです」と言うのか
もう、このコーチとは話したくない、拒絶の「あぁ、わかんないですね」なのか
声の トーンや表情からは、そういう非言語のメッセージから感じ取れます。
まずは観察してみるということですね。
2.コーチングに対する意欲を確認する
時々、企業からの派遣でコーチングを受けるという方がおられます。コーチングを受けるのはいわば義務なので、投げやりな「分からない」を連発することもあります。
そういうクライアントには、どうすればいいでしょうか?
私ならまず、コーチングに対するコミットメント、いわゆる意欲を確認します。
その上で、コーチングとはそもそも何なのかと再度説明を行い、コーチングを仕切り直す場合もあります。
3.考える気力すら湧かないほど疲れている
夜にセッションを行う際、朝早くから仕事が忙しすぎて、クライアントにはそもそも考える気力が残っていない場合もあります。
ただただ疲れているのなら、質問を重ねることをまずは止めます。
「今日はもうこれぐらいにしましょうか」と言って、セッションを早めに切り上げたこともありました。
質問に答えるのは、かなりエネルギーを使います。
特に考えたことのないことを考えてみるのは、クイズで頭をフル回転させるのと似ていて、結構疲れるのです。
セッション自体は続けたいとクライアントが言う場合もあります。
ただ疲れてそうならば、ゆったりとしたペースで進めてもいいかもしれません。
4.コーチからの質問が漠然としている
これはコーチ側の問題です。
コーチからの質問が漠然としていたり抽象的すぎたりする場合があります。
クライエントは考えてみたものの、質問の意図が分からないと、答えは出ません。クライアントだけに焦点をあてるのではなく、質問が適切だったかどうかを振り返ってみてください。
クライアントが言う「分からない」に対して、答えはひとつではありません。クライアントの数だけ、いろんな見方が考えられます。
ぜひ、参考にしてみてください。