季節の変化と人生の四季
※以下の音声配信では、今回の内容をコンパクトにまとめています。
中国では古来から、季節の移り変わりに人生と重ね合わせる、そんな考え方があります。
まさに私たちの人生は、玄冬、青春、朱夏、白秋の時期に分かれるのではないでしょうか。
玄冬、青春、朱夏は登り調子です。幼少期~青年期~壮年期にかけて、若竹のようにグングン成長しながら、色々な事ができるようになります。
しかし朱夏から白秋、つまり夏から秋にかけて、大きな転換を迎えるのではないでしょうか。
人生の朱夏から白秋へ、つまり壮年期から老年期に向かっていく過程で、私たちは全く反対方向に進みます。
意気揚々と高みに向かって登っていたとしても、いつまでも上り調子は続きません。いつかは、降りていくターンを迎えます。
色々なものを手放していく、人生の白秋はそんな時期になるのではないでしょうか。
今までうまくいっていたやり方が、 逆にうまくいかなくなるでしょう。
さらに言うと、今までやろうと思ってたけど結局やらなかったことが、一つくらいあるかもしれません。ここは思い切って手放していく、それが必要となる時期となります。
現代に生きる私たちは、アンチエイジングという言葉を代表とするように、老いに逆らっていく風潮が強まっています。
ただ四季のように移り変わっていく世界で、同じ季節に留まろうとするのは、やや不自然ではないでしょうか。
色とりどりの四季を味わい、慈しみながら生きていく。
古来から伝わる人生の智慧に、今こそ目を向けてもいいかもしれません。