自身がプログラミングした「KOSEN-2」の補助的な基板について、こう熱を込めて語るのは、今回のエピソードの主人公、新居浜高専・専攻科1年生の窪田さん。専攻科に進学する前の高専3年次から「KOSEN-2」に関わっていました。
もともと宇宙分野に興味があり、それも天体などへの興味ではなくロケットや人工衛星など宇宙工学に興味があったという窪田さん。プログラミングには、元々心得がありました。
実際に「KOSEN-2」で担当したのは、衛星の運航を制御するメインコンピューターを「補助するための基板」のプログラミング。難易度の高いチャレンジでした。
このような「KOSEN-2」と窪田さんとの関わりが始まったのが、2022年1月。窪田さんは当時3年生。同年8月末には、打上げを実施するJAXAへの衛星引き渡しが迫っていました。
2022年7月。8月末の機体引き渡しをおよそ1カ月先に控えた中、「KOSEN-2」プロジェクトを主導する米子高専で実際の衛星を使ったテストが実施されます。
窪田さんたち新居浜のメンバーも、現地でテストを見守りました。
緊張の現物テストを経て、開発も佳境。窪田さんたちも、開発漬けの日々を過ごします。
そうして迎えた機体の引き渡し。無事にJAXAが受け取ってくれた、との一報を聞いた窪田さんの思いは。
祈る先は、当初2022年10月7日に予定されていたイプシロンロケット6号機の打上げ。ともにその時を待つ8機の衛星と共に果たされる、軌道への投入でした。
「KOSEN-2」の時系列としては、この記事に続きます。