日本のモータースポーツの聖地とも言える「モビリティリゾートもてぎ」。毎年、Hondaエコマイレッジチャレンジ(エコラン)の全国大会会場にもなっているここは、栃木県宇都宮市から車で60分、茨城県水戸市から車で60分など、周辺の大都市からは少し離れた場所に位置します。
「エコラン」全国大会はなんと、新居浜高専は現地集合!正確には、大会期間中に宿泊するホテルに現地集合。修学旅行がない新居浜高専にとって、その道中はさながら「プチ修学旅行」です。
こう振り返るのは、1年生ながらエコラン全国大会のドライバーに抜擢された本田さんと、本田さんがドライバーを務めたチームでメカニックを担当した石畑さん。
こう振り返るのは、今年は特に低学年が多かった「エコラン」メンバーを上級生として引っ張った、4年生の松田さんと3年生の西村さん。熱戦を控えての、束の間の楽しみです。
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部活ではなく、機械工学科の「プロジェクト」であるエコラン。車が好き、モノづくりが好き等々、メンバーそれぞれが確かな熱意を持っています。
こう語るのは、鳥人間航空研究部や海上自転車などにも参加している、4年生の松田さん。今年の車体製作では、毎年使っている車体の骨組みを活かしながら、新たに挑戦したことがありました。
走破タイムではなく、一定周回を走行した後のガソリンの残量から燃費を競う「エコラン」。カウルを流線形にして空気抵抗を少なくし、燃費向上を狙った「Bチーム」の結果は【331㎞/L】。平均時速はだいたい25㎞/h、走り方も「エンジンをかけて加速して、ある程度加速出来たらエンジンを止めて惰性で走り、速度が落ちたらまたエンジンをかけて…」というのを繰り返し、かつ平坦なコースでの記録ですが、331㎞というのは新居浜から伊勢神宮まで直線距離でいけるような距離。出場したカテゴリーの中では中位ぐらいの成績ですが、「1リットルで300㎞以上走る車」というのは驚異的です。
一方、1年生の本田さんがドライバーを務めた「Aチーム」。中学時代に学校説明会で聞いた「エコラン」に参加するにあたって、本田さんには夢がありました。
「下級生にも経験を積ませたい」ということで、1年生からも希望者を募ったドライバー役に立候補した本田さん。本番の走行は、やや悔いの残るものとなりました。
2024年大会の、同じカテゴリーの優勝チームの記録は、なんと1700㎞/L超え。歴代最高記録は3600㎞/L以上。大会に参加してそんなチームと同じ土俵に立つと、製作への意欲もいや増します。
なんと、新居浜から約900㎞の行程で出場車両を運んだ輸送車が「もてぎ」到着直後に故障し、大会後すぐに出場車両を新居浜に戻すことが叶わなかったという、新居浜高専のエコランチーム。そんな状況でも、メンバーはこうおどけます。
ガソリン1リットルでどこまでも。学生たちの挑戦は続きます。