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勇気がでないの - 個展にむけて
“勇気がでないの"
4年前の自分はこの言葉をつぶやいていた。
その瞬間も、その時目にしていた光景もよく覚えている。
その言葉の先に居た人は、とても不思議そうな顔で私を見つめていた。
…
2021年のわたしは、
もうすぐ大学の卒業を控えていながら、
就職することも、自分で何かやっていくことも決めていなかった。
アフリカ大陸を人生の師匠にしよう!ということだけは心にあったものの、
なにをするにも、なにをはじめるにも。
ただただ勇気がでなかったのだ。
心がぎゅっと縮こまって、どうしたらよいかの分からなかった。
あの時に私の話を傍で聞いてくれた友人たちには感謝してもしきれない。
そうやって迎えた大学の卒業式。
その翌日、私にとって一生を変える出逢いがあった。
それが今一緒に大好きなことをしている二人で、お互いの背中を追い、時に追われながら、夢だったことも少しずつ叶っていた。そして、傍にいてくれた元パートナーとの出会いも大きく私の心に愛を注いでくれた。きっとこの4年ものすごく近くで私を見てくれた人たちで、信頼して背中を預けられる人だった。
そんな彼らと時間を過ごしているといつのまにか勇気が出ない気持ちも忘れていたが、
同時に私一人で立つことの大切さを、忙しさを言い訳に後回しにしていたように感じる。
でも、着実に出逢ってきた沢山の方々に愛情を注いでもらって、
自分の心のコップは徐々に、徐々に、満たされていった。
昨年のおわり、やっと。やっと、一つのコップが「あ、溜まった」って思えた。
私が私であってくれて「大丈夫だよ」って
自分の存在に「ありがとう」って思えた。
やっと、自分から生まれるものが「好きだな」って。
そう思ったら、体が自然と動いて、トントン拍子で決めていった。
…
「そう思うならどうしてやらないの?」
「とりあえずやってみようよ!」
勇気がでない気持ちを忘れていた私は、私から目の前の人にこの言葉をかけることもあった。
それが悪かったことだとは思わないけれど、今振り返るとまた違う感覚になる。
思い返すと私の勇気がでるコップが溜まるのに4年ほどの月日がかかった。
その4年間は私にとって必要な時間で、"やっと今"だった。
もっと早く貯められる人もいるだろうけど、私にとっては今だった。
勇気をだそうとしても、無理やりではなかなかどうしようも動かないものもある。
いつかコップは
必ず満ちてゆく。海が満ちるように。月が丸くなっていくように。
それまでに腐らずに、自分の命を時間を生きていれば。
また減ってもいく。海が引いていくように。月が欠けてゆくように。
そんな時に待っていてくれる人がいる。その存在はとても大きい。
一緒に活動している3人の間では、誰かが調子がいい時は、誰かが落ちるシーズンだったりする。波のように交差し合いながら、それでも共にあることを選んできた。
暗黙の了解で、誰かが落ちたとしても、決して一緒に落ちて手を差し伸べない。
ただただ、彼らは私は、自分の時間を生きながら、どこまでも「あなたなら、私なら這い上がってこれるよ」と、信じて待つし待っていてくれた。
もちろん、まだ溜まっていないコップも沢山あるし、まだまだ勇気がでないこともある。
けど、やっとやっと始まった。・・・?
(そう言い切るのも少し勇気がでない自分がいるけれど。)
それでも、個展を迎えるその日、会いにきてくださる方と会えるその日。
また、新しい何かが生まれる気がする。
...
こうやって振り返ってゆくと、感謝を送りたい人がいっぱいいます。
私と出会ってくださった方々の顔が次から次へと溢れてきます。どこまでもとまらない。
あの人にも、この人にも。
そうやって想いを馳せていくと、
わたしは私であって私でなく
大好きないっぱいのつぶつぶでできているようなきがします。
~Sincerely, 愛をこめて~
これは私の中で決めた個展の裏タイトル。
いっぱいの愛を届けてくれた皆さんに、
私にとってのありがとうと、愛している世界を表現させてもらえたら。
大事に大事にこの日に向けて準備していきます。
――
【個展詳細】
タイトル:雨の意味が変わった日~絵本とアフリカの写真展~
日時:2月15日(土)、16日(日)11時~18時
場所:ギャラリーこもれび 兵庫県西宮市中島町3-26
アクセス:西宮北口駅より徒歩20分、JR甲子園口駅より徒歩10分
駐車場はありませんが、自転車はとめられます!
入場料:ハートマネ―(感じたお氣持ちを投げ銭)
灼熱の砂の上にふってくる待ちに待った雨。
時に冷たく恐ろしいけれど、その雨は命を育む愛の源になる。
そうやってこの星を旅をする雨たちは、地球の小さな物語を運んでくれるのだ。
アフリカの大地と果てしない空との間で人々の愛がほとばしる!
そこから生まれた言葉と写真と絵本をあなたへ。
たまには雨に打たれるのも悪くない!
世界は思っている以上に美しくて、温かいんだから!
なぜ、西宮で?
『西宮は住みやすいからこの町をでる必要なんてない!』そう思っていた幼い頃。
(西宮に住む人は割とみんなそう思う気がします!笑)
27年育んでもらったこの町でいつかやりたいと思っていた自分の個展。
もしかしたら、昔一緒に走り回っていた、帰り道に長話をしていた友達と
会えたらいいなと思ったり。そんな密かな願いとこの町への感謝の想いを託します。
はじめましての出会いも、またこの町へ新しく来て下さる方との出会いも楽しみに。
心よりご来場お待ちしておりおります!