赤ちゃんの頭を揺さぶるのは禁止。ストレスを感じたら、一呼吸。

 ヒトの赤ちゃんは生まれたばかりはできないことが多すぎます。神経の周りに信号を伝えるのを補助する「鞘:さや」が発達することで、運動・感覚・思考力などが発達します。鞘ができることを「髄鞘化:ずいしょうか」といい、無髄神経と髄鞘化された神経とでは、5-100倍ほど伝達速度が違うと言われています。ヒトは産まれてから様々な機能が発達しますが、これは髄鞘化に寄るところが大きいのです。ヒトで全ての髄鞘化が完了するのは12才くらいです。

 髄鞘化に伴い首がすわる「頸定:けいてい」のは生後4ヶ月ほどです。更に首が安定するのは生後6ヶ月でしょう。特に生後6ヶ月までは、赤ちゃんの頭を揺さぶるのは禁止です。

 あやすつもりでタカイタカイを繰り返したり、泣き止まない赤ちゃんを「ついカッとなって」赤ちゃんを激しく揺さぶってしまうこともあるかもしれません。首が十分に座っていない場合、頭蓋骨と脳の動きにズレが生じることで血管が引きちぎられ出血が起こります。これを「揺さぶられっ子症候群」といいます。

 揺さぶられっ子症候群を起こしたた場合、後遺症を残すことがあります。また、揺さぶられっ子症候群は虐待として捉えられることもあります。行政措置により、赤ちゃんと離れて暮らせばならないこともあるのです。NHK「乳幼児揺さぶられ症候群」の実態、のコメントを一部引用します(ここでは生後8か月でも揺さぶられっ子症候群を起こしています!!)。

昨年、8ヶ月の子供が揺さぶられっこ症候群で入院しました。自分は母親です。原因は父親の高い高いでした。子供は大喜びできゃっきゃと笑っていました。旦那は両手で首とお尻をしっかりと支えてはいましたがかなり高低のある迫力あるものでした。2秒に1回のスピードだったと思います。

救急車で運ばれ、3週間の入院をしました。児童相談所へ通報され、虐待を行った両親として指導措置をとられました。退院後、父親とは2ヶ月離れ離れで暮らすことになりました。度重なる児童相談所の自宅訪問と地域の保健センターの人間の訪問にノイローゼになりそうでした。自分たちはあやして遊んでいただけのつもりだったのに揺さぶられっこに関する知識が足りなかったために本当に大変なことになりました。

  赤ちゃんを激しく動かすのは止めましょう。また、赤ちゃんは意味もなく泣くことがあります。体をよく観察し特に何も無い場合ストレスを感じたら少し子どもから離れ、気持ちを落ち着かせることが大事なのです。

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