例のCMから受け取ったメッセージ。
少し話題になっているNIKEのCM。
センスのない私は『よく目にするスポーツメーカーらしいCMだな』くらいにしか思わなかったのですが、twitter上では称賛と反発、その他と大きく3つに分けた意見があるそうです。
次にこちらの記事を読んで『企業なのだから売上を上げる事が一番大事だよね』と理解、納得出来ましたが、それと同時に私の中で反発に近い感情が生まれたのでその正体を探ってみる事にしました。
先ずはそれぞれの主張に対する私の意見
・日本人は人種差別をしない (反発派)
なんて本気で思っている人は居ないでしょう。いじめや差別は人間が3人以上集まれば必ず起こります。
・日本の人権問題をこのCMが啓蒙してくれている (称賛派)
世界中のどこででも人権問題は起こっています。何故、今、NIKEがわざわざ日本でCMにする理由は?お金儲けの為ですよね。
・ウイグルで強制労働させているのに人権を語る欺瞞だ (その他派)
NIKEは一企業でしかないのですから、最低コストで最大限の利益を上げる必要が有ります。法を犯していない限りビジネスなのですから当たり前です。
どの主張も偏りがあり、本質を捉えていないように感じます。
私が感じた嫌悪感に近い違和感の正体
答えは至ってシンプルでした。
人種差別に鈍感な日本人達に正しい人権意識を啓蒙してやる。
そういう謎にウエメセのメッセージを感じていたから。
『このように受け取ってしまうのは私の被害妄想でしょうか?』
日本における人種差別問題を否定する人達の意見は理解できないですが、日本人が意識できていないことを指摘してくれていると本気で有難がっている人達には軽蔑と嫌悪を強く感じます。
『このCMから日本に住む人々全員に対する真に価値のあるメッセージを感じられましたか?』
私が感じたことをBLOGOSの記事内でスティーブ・マクギネス氏が過不足なくおっしゃっています。以下は引用です。
”地域的な人種差別は、どんな文化でも繊細な問題だ。ナイキは外国企業がその国の人種問題を指摘する立場にあると思うべきではない”
蛇足すると日本にとって在日朝鮮人問題は人種ではなく”民族差別”ですし、ナイキに限らず外国企業が他国の人種問題を無神経に指摘することは恥ずべき行いであり、即刻止めるべきだと思っています。
私がNIKEのCMから受け取ったメッセージ
大まかに3つ。
・簡単な解決策や解決案の無い問題に対する無神経な指摘と無神経な批判。
・NIKE社の他国、他地域に対する自覚できていない差別(選民)意識。
・マーティン・ロール氏の指摘している傲慢さと慢心。
こう感じたのは私の感性です。
CM制作側の意図である、日本人に人種差別を身近に感じてもらうという目的は達成できたのかもしれません。
そしてNIKEのマーケティングとしても、私は顧客には成り得ない層の人間でしょう。尖がったマーケティングで顧客を絞っている、営利目的の一企業なのですから当然です。
最後に・・・
コリン・キャパニック氏を起用したCMを流した2018年のアメリカでの成功のように、2020(21)年の日本でも【怒りと分断を煽るマーケティング】が成功するのか、どんな結果がもたらされるのかを、淡々と日常を過ごして待とうと思います。
ステラ・ヤングさんの言葉と共に。
https://www.ted.com/talks/stella_young_i_m_not_your_inspiration_thank_you_very_much?utm_campaign=tedspread&utm_medium=referral&utm_source=tedcomshare
稚拙な文章を最後までお読みいただきありがとうございました。
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