音楽ゲーム収録曲に対する愚痴
以前からゲームセンターへ行って様々な音楽ゲームで遊んでいたが、最近は『太鼓の達人』か『GITADORA DrumMania』しかやらなくなっている。
というのも、遊びたいと思えるような楽曲が、他の機種にあまり収録されなくなったからだ。
これは別の記事でも何度か書いたことだが(そして、前のnoteのアカウント時代にも同じことを書いたが)、最近の音楽ゲームはボーカロイド曲とVTuber曲を優遇し過ぎである。否、優遇を通り越してもはや「ゴリ押し」だろうとすら思う。
昔は多種多様なジャンルの楽曲が収録されていて面白かったのに、いつからこんなことになってしまったのだろうか……。
もちろん、それらのジャンルの楽曲が現代のメインカルチャーを象徴している状態であるなら良いのだが、現状、Billboard JAPANの総合音楽チャートを見てもボーカロイド使用楽曲やVTuber曲は殆どチャートインしていないのである。皆無という訳ではないが、多くて100曲中2~3曲程度である。
呆れたことに、そんな偏った選曲をしている割には、運営側はその選曲に自信を持っているような印象を受ける。
例えば、今年9月25日に稼働開始した『pop'n music Jam&Fizz』では、公式サイトに「きっとみつかる キミだけのフレーバー♪」「オリジナル曲やみんなが知っている曲もいっぱい!」等と謳っているくせに追加したライセンス楽曲は5曲中4曲がボカロである。
申し訳無いのですが、その選曲では僕だけのフレーバーは見つかりません。
ところで、YouTubeにおける各楽曲の公式動画の再生回数は、
『ラグトレイン』→約6642万回
『シャンティ』→約1331万回
『ビノミ』→約1480万回
『ハルカナアルカナ』→5520回
『おくすり飲んで寝よう』→約956万回
となっている(2024年11月10日時点)。
まあ、再生回数が1000万回を超えているのは確かに凄いと思うが、これよりも多く再生されていて「みんなが知っている」曲なんていくらでもあると思う。
邦楽に限っても、例えば、
『Bling-Bang-Bang-Born』→約2.6億回
『はいよろこんで』→約1.2億回
『晩餐歌』→約8183万回
『Overdose』→約1.8億回
『ライラック』→約7408万回
『幾億光年』→約6866万回
などが挙げられる(なお、『Overdose』と『晩餐歌』以外は全て2024年に動画が公開された楽曲である)。
これらの曲の方がよっぽど「みんなが知っている」曲だと思うのだが、どうだろうか。
とにかく、再生回数が1億回を超えているようなヒットソングをまるきり無視してしまうというのは、スタッフは一体どんな神経をしているのだろうか。謎である。
ちなみに、ボカロ曲の中にも再生回数が1億回を突破している曲は存在する。
例えば『グッバイ宣言』の再生回数は、2024年11月10日時点で約1.3億回となっている。それにも関わらず、『pop'n music』シリーズには収録されていない。
個人的に一番滑稽だと思ったのが、2024年4月にXに投稿された『maimai』シリーズへの新規追加曲の告知である。
このとき追加されると告知されている2曲はどちらもボカロ曲なのだが、それに対して「幅広い楽曲ラインナップ、更に充実!」などと言っているのだ。
それまでボカロとかVTuberとか、特定のジャンルの楽曲ばっかり収録しておいて、「幅広い」とか「更に充実」などと言ってのける神経には驚かされる。幅に失礼だ。
まったく、自画自賛も大概にして欲しいものである。
※ただ、『maimai』はその後の大型アップデートで『勇者』や『唱』といったヒット曲を追加しているので、前述の『pop'n music』に比べればまだマシと言えるかも知れない。
なお、僕が音楽ゲームから離れた理由は収録楽曲に不満があるからということ以外にも、いくら頑張っても上達しないからとか、上級者に対して良いイメージを持てなくなった(憧れを抱かなくなった)とか、他にもいくつか存在する。
それについても、今後記事にするかも知れない。
【2024年11月12日追記】
また別の機種の話になるが、『CHUNITHM』では2024年11月12日に以下のような告知があった。
これまた3曲ともボカロ曲なのだが、どうやら「皆様からの熱いリクエスト」があったらしい。ボカロ曲をリクエストした覚えは無いのだが。
3曲ともYouTubeでの再生回数が1000万回に満たない楽曲である(2024年11月12日現在)が、それでもリクエストが来るということを考えると、プレイヤーからすればボカロ曲の方が需要が高いのかも知れない。
そう考えるとますます、世の中の音ゲーマーとは反りが合わないと思えてしまうな……。
【2024年11月13日追記】
ネットで目に入った或る書き込みを見て、僕のこの不満というのは、畢竟するに「新しい音楽との出逢いという意味での"居場所"を強奪された」という感覚に由来するのでは無いか?と思った。
もっとも、新しい音楽に出逢うのならば、何も音楽ゲームに拘る必要は無いわけで、実際、現在の僕は専らSpotifyかYouTubeで新しい音楽に出逢うことが多くなっている。
多分、音楽ゲームに対してこういう態度で臨むようなプレイヤーは、今となってはもう少ないのだろう。だから、こういう選曲をするようになっているのだと思う。
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