OVER ALLs企業理念「楽しんだって、いい」

「楽しもう！」でもあかん。呼びかけたらあかん。「楽しめ！」でもない。「楽しんだって、いい」ぐらいでちょうどいいと思ってる。

東京の壁画アートカンパニーOVER ALLsの代表・赤澤（@overalls_aka）が「日本とアートとビジネスとその他諸々」を語る「AKA Channel」シリーズ。

今回は、株式会社OVER ALLsの企業理念「楽しんだって、いい」について語りました。

※以下本文は、動画の音起こしを行い、読みやすく一部編集したものです。

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OVER ALLsの企業理念は、「楽しんだって、いい」。

これは、何を意味しているかっていうと、俺は、日本は楽しめない国だと思っていて。

楽しもうとしたらみんなで抑えてかかるような。
「楽しんだらあかんで」って、言われるような国だと思っている。

それは、たとえば「空気読め」っていうやろ。
あんなん、出る杭を打つような言葉だし、「空気読んで、みんなある程度合わせていこうや」みたいな、楽しむことを抑え込む言葉のひとつだと思っていて。

「好き嫌いいうんじゃありません」っていう言葉は、結構ひどい言葉で。

人間である以上、好き嫌いがあるのは当然なんだから、それを認めるのが多様性だろうっていう話なのに、それに対して好き嫌いいうんじゃありませんっていう言葉で、ピシャッと終わらしてしまう。

これが日本社会の窮屈さの象徴だと思っていて。

例えばファッションとかもそう。

中学校の時とかにちょっと髪の毛を染めておしゃれ楽しもうと思ったら、すぐに呼び出されて

「おい！赤澤！中学生らしい格好しなさい！」いわれて。

それで、ちょっとまたおしゃれ楽しもう思って、ピアスでも開けて学校行こうもんなら、呼び出されて「お前何考えてるんや」と。「高校生らしい格好しなさい」と。

なんやねん、その

それは、きっと中学生らしい中学生、高校生らしい高校生っていう「正しい姿」が多分あるんやろうな。

それをこう、押し付けてくるのが、この日本社会をより窮屈にして、楽しむことを、極端にいうと「禁止」している国だと。

で、それを変えない限りは日本は楽しい国にはならないと思っていて。

だから、僕らが今やっているアートっていうのは非常に面白いんよ。そういう意味でいうと。

何が面白いかっていうと、

アートっていうのは、「正しい」とか「らしく」っていうものが通用しないものなんだよな。

アートで一番世界で有名な作品をひとついうと、モナリザ。あれを目の前にして、モナリザは正しいですか？っていう質問を投げかけた時に、それに答えられるやつはきっといない。

でも、モナリザが好きですか？　って聞かれたら、みんな答えられる。

「好きです！」「美しいです！」っていう人もいれば、なかにはもしかしたら、ちょっとこう「微笑みが怖い」という人もいると思う。

でも、微笑みが怖い、あんまり好きじゃないですっていう人の意見が正しいですか？　正しくないですか？　なんて、誰も答えはわからない。

というよりも「その人がそうなんやったら、それでいい」ってなるのがアート。

というふうに考えると、実はこのアートっていうものは、「正しさ」を押し付けて、窮屈にして、楽しむことを禁止するような日本という国において、非常に稀有な存在。

だって、

だから、僕らはこのアートをもっと日本で広げることによって、

この国の「正しさ」ってものを求める、正しさっていうのが唯一の基準だっていうこの空気感を打ち破る、もっと別の基準をつくる。

自分が、あなたがそれが好きならそれでいいじゃないとか、お互いの好きを認め合おうよとか、という空気感を作り出すことによって、「楽しい国」に繋がっていく。

だから僕らの企業理念っていうのは
アートを広めながら、もっと日本が「楽しんだって、いい」国をつくること。

これがまたコツがひとつあって、
ポイントがひとつある。

「楽しもう！」でもあかん。

呼びかけたらあかん。

楽しもうということは、楽しいことが正しいっていうことを暗に含んでるから、そうじゃない。

もっというと、「楽しめ！」でもない。

「楽しんだって、いい」ぐらいでちょうどいいと思ってる。

そのぐらいのスタンスで、日本の国っていうのをアートで変えていく。

楽しい国日本にしていくっていうのが、

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