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ひろゆきさんブームから考える「めくる時代」と”WOW”時代

 今、ものすごく人気者になっているひろゆきさん。
 彼の特徴っていうのは一つあって、それは本音を言う、本音というか本当のことを言ってしまう。それを言ったら元も子もないということまで。
 ですのでPRとか広告分野の人からは彼は相当嫌われてると思うんですね。ひろゆきさんの発言って広告とかPRとかによって作られてきた様式とか美辞麗句みたいなものをどんどんめくってしまっているわけですから。
 そんな今の時代のキーワードっていうのが一つあるとしましたら「めくる」っていうことだと思うんですね。いわば「めくる時代」の台頭。これは有名なところでいくとあのガーシーさんがですね、いつも「めくるぞ」とか「めくったろか」とおっしゃってると思うんですが。この「めくる」という単語。これが今の時代のキーワードなんじゃないかなと思ってます。
 でもこれはひろゆきさんやガーシーさんが起こしている現象ではなくて、時代の流れが冒頭に申し上げたように「めくる時代」になっているから、彼らはその時流に乗っているに過ぎないわけです。

なぜ「めくる時代」が始まったのか。

 それはこの3年間のコロナ騒動にも深い関わりがあります。コロナによって生活様式がずいぶんと様変わりをしました。今まで当たり前のようにやっていた満員電車に揺られての通勤というものが本当に必要だったのかということを見つめ直すようになりました。
 通勤時間が減るだけではなくて、いわゆる飲み会、これも本当に必要だったんだろうかというふうに考えるようになりました。通勤や飲み会等に費やしていた時間が、そのまま内省の時間、自分の人生を果たしてこのままでいいんだろうか、自分の幸せって何なんだっけ、といったようなところを深く考える時間を全国民が得た。それがこの3年間のコロナ騒動で日本人が得たものだと思います。
 そして考えれば考えるほど、形式的にとか、様式美でとかあとはPR広告の文脈で作られていた常識といったものをどんどん疑うような人たちが出てきました。僕はその代表格がひろゆきさんだというふうに思っていて。
 さらにこの動きを加速させたのがSNSの台頭です。つまり権威的なメディアそしてその権威的なメディアに馴染んできた一部のコメンテーターや評論家たちが言うことがさも全てだ、という時代が終わり、一億総コメンテーター時代に完全に入ってきた。
 そのことも併せて考えると、どんどん個々人の一億通りの本質的なもの、本当のこと、というのがめくれていく時代になったわけです。
 少し前に、ひろゆきさんが沖縄の米軍基地移設反対運動で座り込みを何百日継続中という看板の前で「あれ、誰もいないんですけど?」っていう写真をツイッターにアップしました。まさしく、ああいう彼の動きっていうのは今の時代の「めくる」ということを象徴するような動きなんだったと思います。

「めくる時代」の先にあるものは?

 「めくる時代」は僕は一種の令和の「ええじゃないか運動」なんじゃないかなという風に定義していまして。いろいろなものが1回めくられてしまって裸にされて、色々なものが終わる時代に入ってきてるんじゃないかなと思います。
 ではこの後の時代がどのように動いていくのかというと、めくられた先にある本当に人々が大切にしたいものにもう一度光を当てていく流れが起きます。
 それは今までの消費的な文化でもなく、メディアが作る文化でもなく、一人一人が自分で判断して選び、心に本当に響くもの。
 それも広告やPRにより形成された経済活動の中で響くような、港区女子等に代表されるような高級車、高級時計、高級なお酒といったものではなくて。一人一人が本当に自分の中で大切にしたいものというのを考える時間というのをコロナによって皆、得たわけですから。そこをきちんと押さえてというか、それ捉えて世の中に発信していく。ヒト・モノ・サービスといったものが受け入れられる時代になるんじゃないかなというふうに予測しています

音楽やアートでは既に「めくる時代」の先が来ている

 この流れは実は音楽にも表れてまして。
 今はシティポップというジャンルが見つめ直されて流行していますと。このシティポップというのは魂の叫びとかですね。そういったものではなくて、非常にライトなおしゃれ感のある音楽です。
 前回の80年代にあったシティポップブームは松任谷由実さん、竹内まりやさんとか、ピチカートファイブさんとかが流行った。
 その後に何が起きたかというと揺り戻しですね。その次に来たのが尾崎豊、長渕剛、ブルーハーツといった、もうシティポップとは真逆の暑苦しい心の底から叫びを表現したような音楽たち。これどちらが良いというわけではなくですね。時代というのはそのように移ろいゆくものなんだなというところなんですね。
 歴史は繰り返すという意味では今の時代もやはりシティポップが流行っているこの後に起きるものというのはそういった魂の叫びのような音楽でしょうと。
 すでに”あいみょん”や”ちゃんみな”辺りはその流れの中で生まれてきたスターのような気がします。
 そしてこの流れは先ほど申し上げたような本当に人々が心の底で大切にしているものを捉えたようなヒト・モノ・サービスが受け入れられるよと申し上げましたけれども、その流れとも驚くほど符合するわけです。

最後は僕たちの話w

 というわけで僕たちの今やっているというのも実はアートにも音楽で言うところのシティポップアートと言われてるような作家さんがいてですね、K Y N Eさん、ハシヅメユウヤさん、天野タケルさんとかですね、そういった方々の作品っていうのが今非常に受けてます。
 僕たちOVER ALLsの作品というのはその逆で。働く人たちとか悩む人たちの魂の叫び何かを代弁するみたいなアートが多いわけですけども。それを僕たちは”WOW”という言葉で表現しているんですけども。
 おそらくこの時代の流れだと2023年あたりからはOVER ALLsがきっとど真ん中に来るんじゃないの!?
 ”WOW”ブーム到来するんじゃないの!?という最後は自分たちの話にして一旦この話は終わりにしたいと思います。
 「WOW時代」、あると思います。ちゃんちゃん。

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