【人間関係】問題解決のために必要なこと。
人間関係。問題解決のために必要なこと。
家庭でのパートナーシップ、子どもとの関係、ご近所さんとの関わりや、職場での上司部下、スタッフ間やお客様との関係。
私たちが幸せに生きていくために、人間関係を良好に保つことはとても重要なことです。
人の悩みのほとんどが人間関係が原因なのだそうです。
日頃から健康でいるために体に気を遣うのと同じように、人間関係においても良好な健康的な関わりが保てるようできることがあります。
ここでは人間関係を良好に保つために必要なことと、関係づくりのステップについてお伝えします。
■関係を築くためのステップ
薬を一切処方しない精神科医ウィリアムグラッサー博士が提唱した選択理論心理学をご紹介します。
選択理論心理学の情報は、人が幸せに生きること、幸せな人間関係を築くために身につけておきたいものです。
その中で紹介されている関係を築く方法とレベルというものがあります。
レベルAの「問題解決」は最もレベルが高いもので、関係が良い間柄でなければスムーズにおこなうことができない領域のものです。
関係が良くないにもかかわらず、ここに取りかかろうとすると、大概の場合は上手くいかずに、より関係を悪化させてしまうことに繋がります。
しかし関係づくりができていないままにここに取り組もうとして、より関係を悪化させている場面を多く目にします。
関係さえよければスムーズに進むものが、そこをないがしろにしていることでうまくいかないのです。
ではその問題解決に取り組む前にどんなことが必要なのかを図を元に見ていきたいと思います。
■レベルD「ひとりでなにかをする」
まずはひとりで取り組めることにとりかかる必要があります。
ひとりで何に取りかかるのかというと、自分自身の欲求充足です。
自分かが気分良くいられることが必要なことなのです。
自分自身のことなのでここはコントロール可能な領域なのですが、多くの人は自分の機嫌をおいておきながら相手と関わろうとして関係を悪化させています。
自分自身が満たされていて、心にも余裕があるときには、ちょっとのことで動じなくて済んだり、冷静に判断することができて効果的な関わりを選択しやすかったりするものです。
逆にここを疎かにしていると、少しのことにでも突発的に反応してしまったり、衝動的な行動を選択やすくなって自分自身のコントロールを見失ってしまいかねません。
そうなると相手との関係づくりどころではなくなってしまいますね。
良い関係作りのためにも、自分の機嫌を整えておくことはとても重要なのです。
■レベルC「2人だけでなにかをする」
自分の機嫌を整えたら、関係をよくしたい相手との共同作業に取りかかることができます。
お互いの関係を近づけるための共同作業の時間を「クオリティータイム」といいますが、いくつか必要な要素があります。
・お互いを意識しながらすること
・限られた時間でおこなえること
・繰り返しおこなえること
・お互いに価値をかんじられること
・少し努力のいること
・否定的な会話や問題についてなどの危険な会話を避け安全な会話のみおこなう
ここでは会話は必要としませんが、もし会話するのであれば関係を離してしまうような危険な話題はさける必要があります。
お互いを意識しながら、ひとつのことに一緒に取り組むだけで関係づくりにはとても効果的に働くのです。
■レベルB「コミュニケーション、会話をする」
ここまで来てようやくコミュニケーション、会話が成り立つのです。
ただしここでお互いに良好な関係のままの会話が成立しなけでば、その先の問題解決に取りかかることはできません。
コミュニケーションは一歩的なものではなく、相互に行うものなので、この段階では相手の話を受容的に聞くことに重点をおきたいのです。
需要して話を聞いてくれる相手には好印象を持つものです。
ここでも関係を近づけられるよう、相手に配慮しながら取り組む必要があります。
■問題解決は慎重に
ここまできてようやくスムーズに問題解決に取り組むことができます。
ここでもお互いを否定しあうのではなく、「私はこう思う」というようにIメッセージで情報提供することが理想的です。
相互に意見が食い違うこともありますが、そんな時にはAさんのA案、BさんのB案どちらかに決めるというだけではなく、お互いの欲求充足に繋がるC案を生み出せることが理想的な場合もあります。
レベルAに位置しているように、問題解決は難しいレベルのものです。
そこをスムーズに進めるためにも、その手前に必要なことに取り組むことが賢明なのです。