ヒトカラ。
久々にヒトカラに行った。
家でYouTubeをザッピングしながら、色んな音楽を聴きつつ口ずさんでいたら
だんだんその気になってしまった。
ヒトカラ行こう…のモチベで外に出る。
街を歩く。
カラオケボックスが目に留まる。
ちょうど、会員証も持っていた。
…いったん目の前を通り過ぎる。
よく考えたら、ヒトカラ苦手じゃん、自分…ということに気づく。
でも、何故苦手なんだっけ?と考えると、理由は案外ぼやけていたので
よく分からないなら、とりあえず入ってみるか…と思い直し、お店の自動ドアをくぐる。
入店して、部屋鍵を渡されて入る。
とりあえず1時間で。
ドリンクバーで注いできたメロンソーダと、ソフトクリームを口にしながら
デンモクの履歴をしばらくスクロール。
隣の部屋から漏れてくる威勢の良い歌声。
二人組かな。楽しそうでいいな。
ようやく一曲目を入れる。
十八番からはあまりにかけ離れた、歌い慣れてもいない曲。
いきなり全力スパートとはいかないのが自分流、といったところ。
歌い始めて、心の中で思う。
この自分は何なんだろう。
普段は寡黙な自分が、声色を変えて、歌の世界観にも多少は浸って、歌いこんでいる。
まるで、自分が知らない自分になったかのよう。
ヒトカラが苦手な理由。
普段と違う自分を、ひとりでどう受け止めたらよいのかが分からないから。
思い出した。この感覚だ。
ヒトカラに行きたいと思ったのは、きっと血の迷いだったのだ。
部屋の外を誰かが通るたび、今の自分を見られたくない、と感じてしまう。
思わず声を抑える。
声を抑えるけど、歌うことを止めない自分が
なんだか可笑しくて笑った。
そんなこともあって、カラオケは
よっぽど気心の知れた友人とでないと行けないな…と感じる今日この頃。
いつも「一緒にヒトカラ行こう」という、わけのわからない誘い文句にも応じてくれて
明るくない曲を歌っていても盛り上げてくれる友人くんは元気かな。
カラオケは自分にとって難しい。
というか、自ら難しくしに行っている。