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「文字が怖い」という感覚。

最近、「ランニング」を日課にしています。
日中は仕事が忙しかったり、休日もランニングのモチベ待ちしてるうちに夜になっていたりして、大抵の場合夜に駆けています。夜遊びはせずに真っ直ぐ走っています。

こないだも、近所の住宅街を駆けていました。夜22時ぐらい、人気もなく、辺りはもう寝に静まり返ろうかとしている頃。
辺りを見ると、色んな標識や建物の表札が目に飛び込んできます。

電柱に取り付けられている、緑のバックに白字で「通学路 文 ○○区」とか、青のバックに白字で「○○区××町△△番地」とか書かれている標識。
消防分団の真っ赤なシャッターに白字で書かれた「火の用心」という標語。
「○○区立 区民センター」みたいな表札。

それを目にして自分が思ったこと。

「うわぁ…めっちゃ怖い。」

ちょっとでも脇を見ると、そうしたモノたちが目に入ってしまうので、真っ直ぐ前だけを見て走り抜けました。


これは自分だけなのかな、という感覚が長年抜けないのですが
文字を見て「怖い」と感じることがよくあります。

例えば、自分が小学生の頃に爆発的に流行った「トリビアの泉」というバラエティ番組。
すごく面白くて、今でも好きな番組だけど、トリビア紹介のVTRの冒頭。
字幕スーパーでトリビアが表示されるところが、すごく怖かった記憶があります。
抑揚を抑えたナレーションもさながら、白字に赤く縁取られた明朝体チックの、あの文字が醸し出す雰囲気が、すごく不気味でした。

番組の内容をまとめた「へぇの本」も
文字の感じが不気味で、読むたびにちょっと身構えていた記憶があります。
青の背景に、白字のゴシックでトリビアが書かれている。重要なところは大きく、太字で。
あの感じもなんだか不気味で、寝る前にちょっと薄暗い寝床で読む…なんてことはできませんでした。多分今でもできないと思います。

他にも、番組でトラブルがあった際に出るお詫びや、製品のリコールCMで出るテロップ画面。
テレビ番組の[提供]画面でたまにある、青い背景に白い文字でスポンサーの名前が書かれている画面。

ナレーションの雰囲気も確実に手伝っていると思いますが
根本的には、あの「文字」から漂う雰囲気が怖い。

上手く伝わっているか分からず、やきもきする気持ちもありますが…続けますね。

「文字 怖い」 「お詫びテロップ 怖い」 「トリビアの泉 怖い」とかで調べてみるも、あまり自分と同じ感覚を持った人の声は見つからず…
なんでなんだろう?と思いながらこのnoteを書きつつ、脇目でSNSのタイムラインを見つつ。
その時、あることに気がつきました。

SNSに流れる、色んな人のつぶやき。
その「文字」はあまり怖くないということに。

なんでだろう?と考えた時に
その「文字」を発する人の「声」や「姿」が想像できるからかな?と思いました。
タイムラインを見ていて、その人の「声」ってこんな感じかな?とか思って
無意識に声が脳内再生されていること、ないですか?
「文字を読む」のではなく「話を聞いている」ような感覚。
アイコンからもなんとなーく、この人ってこういう感じなのかな?という「姿」も想像できる。
実態とは違うかもしれないけど、とにかく想像はつく。

そこから、もしかしたらこういうことなのかもしれない…と思いました。

自分が怖いと思っている「文字」からは、それを発する人の姿が想像できない。
その「得体の知れなさ」が「怖さ」に繋がっているのではないかと。

街で見かけた、通学路や番地の標識、建物の表札…
その「文字」からは、人の「声」や「姿」が想像できない。

「トリビア」やお詫び画面、リコールCM、提供CMも
ナレーションがついているから「声」は聞こえるけど、抑揚が無いから
それを喋っている人の「姿」がはっきりと想像できない。
もし想像できたとしても、すごく得体の知れない人なんじゃないか?と思えて、想像することを途中でやめてしまう(中の方々には申し訳ないですが…)。


そういえば、自分と同じような感覚を持った人がいないかとサーチしていた時に、こんなYah○○!!知恵袋が引っ掛かりました。


この人も、テレビや広告(たぶんCMのこと)の謝罪文が怖い旨を投稿していましたが、そのベストアンサーに

「普段賑やかで楽しいテレビが何の前触れもなく突然沈黙してしまうのが、「死」を連想させたのかもしれません。(あくまで個人的分析)」
との一文が。

「文字」を口にする人の姿が想像できない。
想像した先に何もない。
あまり自覚したことはなかったけど、そこから自分は潜在的に「死」のイメージを感じ取っていたのかもしれません。


こんな感覚、誰かしら共感してくれないかな~
そんなことを思いながら投稿した次第です。

追伸:今日はランニングさぼってしまったんで、明日2日分走ります。標識が少なそうな道を選びつつ。

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