何度目かの断捨離。
“今年のゴールデンウィークは毎日noteを更新しよう”と思いながら、結局実践できぬまま最終日の夜を迎えています。特に大きな旅行をしたりする予定も無いし暇だろう…と高を括っていたのですが、蓋を開けると、家の中のことでも結構やりたいことが多くてバタバタしていました、という言い訳をさせてください。
ということで、最終夜ぐらいは何か書こうと思い、夏休み最終日に慌てて宿題をする中2の頃のメンタルでこの記事を書き始めています。思えば、このゴールデンウィークでの出来事で書き残したいこともいくつかできたので、何回かに分けて書いていきたいですね。
今回はそのうちのひとつ、『断捨離』について書かせてください。
去年も断捨離に関する記事を書いたのですが、今回さらに領域を拡げて行うことにしました。
今回断捨離の対象としたのは、「本・マンガ」と「仮面ライダーのフィギュア」。
「本・マンガ」に関しては、最近読まなくなったもの、今後もあまり読まなさそうなものを整理。
特に、マンガはここ2~3年はめっきり購入していませんでした。かつては色んな作品にハマって単行本を買い集めていたのですが、発売のスパンが半年~1年と長いこともあってか、次の刊が発売される頃には熱が冷めていたり、忘れていたりすることが多くなったためです。あとは、小説や実用書といった活字物を多く読むようになったという、自分の趣向の変化も一因だと思います。
こちらに関しては、以前と同じ系列のお店で買い取ってもらいました。自分と同じように、長期連休中に断捨離しようと思い立った人が多いのか、店舗に持ち込まれている書籍の数が多かったのが印象的でした。
そして、もう一方の仮面ライダーのフィギュア。こちらは結構苦戦しました。
というのも、思い入れが強すぎて、どれを手放そうか、そもそも断捨離する選択をすることが正しいのかと迷う場面が多かったからです。
もともと幼い頃から仮面ライダーは好きでしたが、フィギュアを買い集めるようになったのは高校生の頃からです。当時、「S.H.フィギュアーツ」という新ブランドの可動フィギュアが発売され始め、それに興味を持ったことがきっかけでした。
その後、仮面ライダーに限らず「可動フィギュア」自体に興味を持つようになり、他ブランドでも気になるフィギュアがあれば買うようになりました。俗に言う、“フィギュア道”を歩み始めていました。
ただ、大学生になって一人暮らしを始めると、飾るスペースが足りないこともあり、ある程度時期が過ぎると実家に持ち帰って保管するようになりました。だから、一つひとつを手元に置いておく時間が少なく、思い入れが希薄になっていきました。実家でも箱から出して棚に飾っていたのですが、帰省した時しか見たり触ったりできないため、こうして手元に置いておくよりも、価値のあるうちに市場に出したほうが良いのではないかと感じるようになりました。
実は、フィギュアの断捨離は1年ほど前から着手していました。帰省時に主要なキャラ以外のフィギュアを箱に戻しました。ただ、そのときは手放す決心がつかず、箱に戻したフィギュアたちを押し入れにしまうまでに留まりました。
そして、このゴールデンウィーク。実家に帰省した際に、手放すもの、手元に残すものを整理し始めました。整理しようと決心するまでに1年近くかかってしまいました。
整理するうえでの基準は、“思い入れが少ないものは手放す”というきわめて定性的なもの。今はもうハマっていないアニメのキャラのフィギュアや、購入したけど未開封のまま置いていたり、あまり触っていなかったりするフィギュアは手放すものとしてピックアップし、今でも好きな作品のフィギュアや、購入時の思い出が明確に分かるフィギュアは手元に残すことにしました。
ただ、手放すと判断したけど、少し間を空けると思い出が蘇るモノがあり、迷った結果やっぱり手元に残すという具合に、判断が何度もブレました。昔から買い集めてきたこともあり、手放すモノと手元に残すモノを振り分ける作業は、自分の身を切り売りすることに似ていました。手放す判断をするたびに、自分の心身のどこか一部が削り取られていく心地がしました。
結果として、所有している個数の3分の1くらいに相当するフィギュアを手放すことになりました。フリマサイトで売りに出すことも考えましたが、手っ取り早いほうが良いと思い、実家近くの中古ショップに持ち込みました。段ボールから出されたフィギュアの箱たちが、買い取りカウンターに並びます。
査定してもらっている間、店内をうろうろしていました。ふと、仮面ライダーのフィギュアコーナーに足を踏み入れていました。中古ショップでフィギュアを見て回るときは大体“これは持っているな”とか、“これ元値よりめちゃくちゃ高く売られているな”という思いが浮かびます。
ただ、自分が持っていないモノを見つけたときに“これ欲しいな”という思いが、以前より浮かんでこないことに気づきました。
手放す選択をするまでにかなり迷ったけど、やっぱり自分の興味の対象は他のモノに移っていて、この選択は正しいのだ、と認めざるを得ませんでした。
それでも、買い取りカウンターの近くを通るたびに、値段がつけられるのを待っているフィギュアたちが目に入るのが耐え難く、お店の外で過ごすことにしました。
そして、査定終了の時間。
再び買い取りカウンターに出向くと、値札をつけられたフィギュアたちが整然と並んでいました。店員さんから、買い取り額が書かれた書類を差し出されます。ここにサインをすると、自分の手元から完全に離れることになり、お店で売られることになります。
もう10年近くこの“フィギュア道”を歩んできて、個人的には“フィギュアに何かしらの魂は宿っている”と思うようになりました。『トイ・ストーリー』みたいにおもちゃが自我を持つ作品があったり、人形に関しても言い伝えのあるモノが多かったりしますよね。
だから、あのフィギュアたちにとっては、こうして手放されて誰の手にも渡らない時間を過ごすことになるよりは、もしかすると自分の家の押し入れで眠っているままのほうが良かったのかな?なんて想いも浮かびました。
それでも、最終的には“新しい人の手に渡って思い入れを注がれる方が良い”と思い至りました。じゃないと、この先に何も進まない気がするから。
だからお店の方々、精を入れて売り捌いてくださいね!そんな想いを込めながら、書類にサインをしました。
…というのが、今回自分がゴールデンウィークにおこなった“断捨離”の話です。
今回こうして決断できたのは、自分が30代になったことも一因かなと思っています。
不思議なもので、年齢の10の位が1つ上がっただけで、今後を見据えてあれこれ考える機会が増えました。その中で、あれこれ持ち物が多くても仕方がない、一度身軽にならないとこの先新しい知見や経験は得られない…。
そんなことを心のどこかで感じたから、今回断捨離するに至れたのかなと思います。単に“モノを売った”だけのことではあるので、大げさな物言いかなとも思いますが…。
今後もまた、こうして断捨離しようと思い立つことが定期的にあるんでしょうね。その度に、多少なりとも痛みを伴うと思いますが、その先に進むための“前向きな痛み”として受け入れていけたらなと思っています。
追伸
この記事のヘッダーに映っているのはこちら↓
このブランドのフィギュアで、自分が初めて購入した思い出の品です。今回の断捨離では手放さず、手元に残しているものです。
ところどころメッキ塗装がされていて、もとのデザインとはちょっと違うけど、玩具ならではのアレンジって感じで良いんだよなー。
…とか語り出したらキリが無さそうなので、紹介程度にしてこのあたりで止めておきます。