嫌がらせに何か負けない!絶対に離婚してやる!ー国際結婚の罠ー 1
はじめに
本書は私が国際結婚をした後の離婚の大変さについて赤裸々に書き記した本です。もちろん結婚当初から離婚を考えるカップルなんていないと思います。私もそうでした。
「でももし離婚することになったとしたら?」これから国際結婚をしようとしている人に、また、国際結婚を望んでる友人やご家族がいる方に、是非読んで欲しい内容です。
もちろん日本人同士の結婚だって離婚する時には膨大なエネルギーを使うので、簡単なことではありません。しかし国際離婚で相手がごねた場合、「一生離婚できないかも知れない。」という恐怖と絶望感に晒されます。
私自身が今そのような状態にあるので、その詳細をこの本に綴って行こうと思います。今現在、まだ離婚が成立しているわけではないので、この一冊では終わりません。続きもあります。でも私が離婚できるまで見守って頂けると嬉しいです。
本書はできるだけ簡単な言葉で分かりやすく伝えようと思っているので、堅い言い回しを使わないように配慮したり、難しい言葉には説明を入れようと思います。最後までお付き合い頂けると光栄です。
私について~自己紹介~
私は1973年に北海道で生まれました。1年ほど大阪で暮らしていたことがありますが、それ以外はずっと北海道で暮らしています。私は父と父の愛人だった母と、母の連れ子の姉との4人家族でした。私の幼少期の詳細については次に出版する予定の、『私は虐待されて良かった!』というタイトルで書籍化しようと思っています。
次回出版予定のタイトルを見て頂いても分かると思うのですが、私は幼少期から母親に虐待されて育ちました。そのせいか、怒鳴られたり、暴言を吐かれたり、罵られたりすることにとても敏感で、そういったことが起こると逆らえなくなってしまいます。
「私が悪いから怒鳴られてるんだ。」と思い、委縮してしまうのです。特にパートナーに関してはそうで、今回の件もそういった私の生い立ちに深く関わるトラウマが彼を許してしまった結果だと思っています。世間の大多数の女性は「こんな男となんか一緒にいたくない。」と思うと思いますが、私の場合は、「こんな私とでも一緒にいてくれるんだ。」という思考に陥りがちなのです。
しかし今回の件に登場する『紙切れ上の夫』の以降、私の考え方も随分変わったと思います。このお話は紙切れ上でしか繋がっていない夫と、どうやって離婚するのかがテーマとなっています。
そしてこの本を読んだかたが、国際結婚や国際離婚をする際に、少しでも何かを考えるきっかけになればいいなと思って書いています。
出会い
彼とは2021年9月頃コロナ禍の真っただ中で、あるアプリで出会った。私は当時も今も英語の勉強中で、できれば外国人の友達を作って英語を覚えたいという思いから始めたものだった。彼の名前はN。モロッコ出身の46歳。英語の発音がとてもきれいで滑らかに喋るところに興味が湧いた。そして最初はとてもまじめでいい人だった。当時、若干アラビア語にも興味があった私は、「彼からなら英語もアラビア語も教えてもらえるかも?」と思っていたのだ。そのことについて私が彼に話をすると、「教えてあげるよ!僕はオーストラリアで英語を教える資格を取って、昔日本に住んでいた時は英語の先生をしていたんだ。アラビア語はモロッコのアラビア語とは違うけど、まあ、教えられるかも知れない。」そう言って彼は快く私の勉強の手助けをしてくれると言ってくれた。まあ、実際にはなにひとつ手伝ってくれなかったわけだけど。
実際に会うことに
私たちが実際に会ったのは恐らく出会ってから1ヵ月以内だったと思う。外が段々寒くなってきた10月頃に会うことが決まったので、繁華街の地下にある憩いの場のような休憩所で待ち合わせをした。彼はすらっとした優しそうなタイプで、英語が本当に上手だった。ひとつ気になったのは、私を待ちながら缶ビールを飲んでいたこと。「でも外国人ならこういうこともあるのかな?」と思って、あまり気にしてなかった。待ち合わせの場所にはコンビニとドーナツショップくらいしかなかったから、「どこかで飲みながら食事でもするか。」という話になり、私がよく行くイタリアンレストランで食事をすることになった。そのレストランは見た目は凄く豪華なんだけど、金額はリーズナブルで雰囲気がとてもいいところ。レストランに着くと彼はあたりを見回し、「凄くいい店だね。」と言ってくれたので、気に入ったんだと思う。でもすぐに彼は「でも、僕、お金があんまりないんだ。」と言った。この店を選んで連れて来たのは私だったし、ここの料理を食べたかったから、「あぁ、そうなんだ。じゃあ、取り敢えずここは私が払うよ。」と言って食事を始めた。この時から私は彼にターゲットにされていたのかも知れない。後々、そんな感じのことを言いながら、罵倒されたことがあったから。その時、彼は私に「ごめんね、じゃあ、次の店では僕が払うよ。」と言ってたから、私も「じゃあ、頼むね。」と言って、この時はそこまで気にしていなかった。
日本では当たり前のこと
日本では奢ったら奢り返すのが当たり前だし、男性が払うのが当たり前の文化が未だに残ってる。最近の男性はそうでもないみたいだけどね。
ところが彼は次の店ではビール一杯分くらいしか出さなかった。少し「ケチだな。」と思ったけど、「お国柄そんなもんなのかも知れない。」と思って、彼のケチな部分も「まあ、いいか。」とそこまで気にしなかった。
色んな話をしている中で彼が「なぜ僕と会う気になったのか?」と聞いてきたので、私は「英語を覚えるために外国人の友達が欲しかったし、色んな国の文化や考え方を知りたいと思ったから。それには英語が喋れないとコミュニケーションが取れないからだよ。」と答えると、彼は「そうなんだ。あなたの英語は悪くないよ。」とお世辞を言ってくれた。私は笑顔で「そんなことない。」と言いながら、「ありがとう。」と言った。
私:だから外国人の友達がいっぱい欲しいの。どこか外国人と出会えるバーとか知ってる?
N:知ってるよ。でもみんな酔っ払いで質が良いところではないけど、それでもいい?
私:え?そんなところがあるの?知らなかった!ぜひ連れてって欲しい。
騒がしいところが苦手な私が初めて知ったバー
私がそういうと、彼はあまり気が乗らないみたいだったけど、そのバーに連れて行ってくれた。
そのバーの中はまるでアメリカのバーのようで、今まで来たことも経験したこともない雰囲気が漂っていた。音楽は私が好きなアメリカンロックが流れ、モニターには確かプリズンブレイクが流れていたと思う。その日は凄く混んでいて席も空いてなかったけど、私は窓際に立ってバーの中の様子を眺めていた。その時に急に彼からキスをされた。あまりにも急でビックリしたけど、「挨拶のキスなのかな?彼は酔っぱらってるみたいだからしょうがない。」と思って気にしないようにしていた。この頃には彼はだいぶ酔っぱらっていて、足元もあまりおぼつかず、なにが楽しいのか分からないけど、彼は終始満面の笑みだった。正直言うと私はラム酒以外のお酒が飲めないので、その日はノンアルコールビールを飲んでいた。私は初めて来た場所でもあったから、ずっと窓際に立って飲んでいたけど、彼はトイレに行く途中にふらふらと色んな女の子に話しかけていた。でも「きっと知り合いなんだろうな。」っていう程度にしか思ってなかった。彼はそのバーの常連らしく、バーテンダーとも知り合いみたいだったから。
ちょっと話は前後するが、イタリアンレストランで彼と話している時に、私の唯一の外国人の知り合いだったGと彼が知り合いだということを知ると、彼は「じゃあ、Gも呼ぼうか!」と言って、Gにメッセージを送った。
Gを呼んだのに好き放題放浪するN
でもGが到着する頃にはNは泥酔状態で、せっかくGを呼んだのに、彼はGとも殆ど話さずふらふらとあちこちに好き放題行っていた。私は相変わらず窓際にいてGと話していて、Nの様子を見ていた。するとトイレ待ちの女の子たちに話しかけてはキスしようとしている。でも笑いながら拒否されて、次はまた違う女の子に声をかけて楽しそうに話してはキスしようとしていた。私はそれを見ていて「この人って自由な人だなぁ・・・。」と思った。良い意味でも悪い意味でも。そこで深入りしなければ良かったものを、私はそういう光景を見ているにも関わらず、そこを見ないふりをしていたんだと思う。といか、友達なんだからそこまで干渉する必要がなかった。
ある程度、そのバーを堪能して、「そろそろ帰るね。」とNとGに伝えると、Nは私の後を追いかけてふらふらになりながらバーを出てきた。さすがに会った初日で変なことをされるのは嫌だったから、「私、タクシーで帰るね。」と言って、彼を置いてタクシーに乗った。その後、彼がどうやって帰ったのかは分からない。でも彼の住まいはちょっと不便なところにあるので、徒歩で帰ったら1時間はかかるだろうなと思う場所。終電ももうないし、きっと朝までどこかで時間を潰して帰ったんだと思う。
滞在ビザの種類で判断しようとしたのに・・・
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