Re:シロとメロの画集 1/5
まずは音楽を再生してほしい…
apple music - シロとメロのBGM 1 -星-
Re:シロとメロの画集について・・・この記事は、2019年に刊行された書籍/あけたらしろめ作品集「シロとメロの画集」を、webを介して新たな角度から捉えようと再編したものです。書籍版には掲載できなかった作品や、ここでしか読めない書き下ろしマンガも掲載、テキストはすべて再編し、「シロとメロの画集」を補完するものとして公開します。
Selection / Accistant by Saki Takeda
Book Design by azuzzi
Artwork / Text by aketarasirome
BGM playlist / selection by aketarasirome
1章 Re:シロとメロについて
僕がシロとメロを描き始めた背景には、2011-2013年頃インターネット上に起こった、黎明期のSNS、twitter、Tumblrカルチャーがあった。名も知らぬ無数の作家、音楽家、デザイナー、アーティストがiPhone4Sの中できらきら輝いてた。駆け出し無名デザイナーだった僕は恋に落ちて、橋本駅meweサンマルクコーヒーの窓際席にノートとペンを持ち込んで居座るようになった。
シロとメロの世界を描くのに色彩は必要なかった。なぜかって、カラーの絵はネットに上げると色が変わってしまったり、繊細な表現はスキャンした時点で圧縮されてしまうから。白黒のはっきりした絵が僕のスマホにはちょうど良かった。当時の3G回線にはjpeg画像も重かったしね。黒いペン1本あればどこでも描けるところも良かった。僕は会社員で、絵を描く時間は会社帰りの数時間だったから。
当時の日記→ http://aketara-sirome.blogspot.com/2013/04/blog-post_26.html
絵を描くのはいつも夜だった。twitterやtumblrを眺めながら浮かんだイメージを描き留めた。PCの中のデジタルの光は分解すると0と1になるみたいな妄想をしながら、白黒の絵はデジタルなのかなとか考えながら。インターネットのおかげで、全てのイラストにはそれを描いた作家がいて、ご飯を食べたり、音楽を聞いて、笑ったり、怒ったり、悩みながら生きている。イラストはその生活の一瞬で生まれたものなんだと感じることができた。
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