幼児向けお話 なかまたち 第三十九話 「言い訳」
今日も三人で仲良く公園で遊んでいました。
三人はサッカーをして遊んでいました。
三人とも一生懸命に遊んでしました。
キャット君が蹴ったボールがドック君の頭にあたり
公園の外へ飛んでいき、ラビット爺さんの家の植木鉢に当たりました。
植木鉢は「ガァシャン」と音をたてて壊れました。
ドアが開いて、ラビット爺さんが出て来て、植木を見て言いました。
「誰じゃぁ~、わしの大事な植木鉢を壊したのは」
公園で遊んでいた三人を見つけて呼びました。
「このボールは誰のじゃ」とラビット爺さんが言うと、
「僕達のです」とドック君が言いました。
キャット君が「公園から勝手にボールが出て行って植木鉢に当たった」と言いました。
ラビット爺さんは「ごまかすなぁ!」と怒りました。
キャット君は「ドック君に当たってボールが外に出て行ったんだよ」と言いました。
ラビット爺さんは「誰が蹴ってドック君に当たったんじゃ」と聞きました。
キャット君は「たまたま、僕の所にボールが来て、蹴りたくないのに・・・」と言いました。
ラビット爺さんは「蹴りたくないのに、なぜ蹴るんじゃ」と聞きました。
キャット君は「だってサッカーしてたらボールがきたら蹴るでしょう」と言いました。
*キャット君のお話を聞いていてどう思う? キャット君は謝っているのかなぁ~?
ラビット君が「キャット君そんなことばっかり言っていていいわけ?」
「言い訳なんかしても何もならないよ。謝ろうよ」と言いました。
ドックが「ごめんなさい」と言いました。ラビット君も謝りました。
キャット君も「言い訳してごめんなさい」と言いました。
そして静かに目を閉じながらラビット爺さんは話し出しました。
「桜はぐだぐた言わずに潔く散る」
「そんな潔い桜に対して、見ているものへの感動を与える」
「潔く謝る。それも人に感動を与える」と言いました。
ラビット爺さんは目を開けて三人の顔を見ようとしました。
三人はラビット爺さんの話を聞かずに遠くの方でサッカーを楽しんでいました。
#さくらさくら 、いざ舞い上がれ♪ 潔く散らないが感動する!