幼児向けお話 なかまたち 第四十二話 「食べ物の恨み」
今日も三人で公園で遊んでいると、ラビット爺さんがたい焼きを持って来ました。
たい焼きは三個ありました。キャット君は熱いのが苦手で後から食べると言いました。
ラビット君とドック君は美味しそうに食べました。
ドック君はあまりの美味しさに、残っているたい焼きが食べたくなり、
我慢できずにキャット君のたい焼きを食べてしまいました。
それを見たキャット君が「あぁぁぁ~」
*もし君がキャット君の立場ならどんな気持ち
キャット君は「僕は猫舌だから後で食べようと思っていたのにひどいよ」と言いました。
ドック君は「ごめんね。あんまり美味しかったんで我慢できなかった」と言いました。
キャット君は「じゃ僕が食べるの我慢するの?君が我慢出来なかったのに!」
「食べ物の恨みはすごいんだからね。もうドック君なんか嫌い!」と言いました。
ドック君はどうしていいかわからなくなりました。
ドック君が謝っても謝ってもキャット君は許してくれませんでした。
その日の晩、ドック君が寝る時にキャット君に明日も謝ろうと思いました。
朝、目が覚めると、ドック君の口が開きません。
(どうして口が開かないの。これじゃ何も食べることができないよぉ~)
そこへキャット君が現れました。「どう?僕の魔法は?」とキャット君が言いました。
「昨日のしかえしだよ。君はもう何も食べられないよ」とキャット君が言いました。
ドック君は泣き叫びました。すると布団が口に掛かっているのに気付きました。
そして、夢であることに気付きました。
その日、たい焼きをたくさん買ってキャット君の家に行きました。
#美味しいものは分けって食べたほうが美味しいです