22/7『曇り空の向こうは晴れている』MV考察

7/27に公開されたアイドルユニット22/7(ナナブンノニジュウニ)の『曇り空の向こうは晴れている』という曲のアニメMVが大変に素晴らしかったので考察した書き殴りです。
これを機に知っている人も知らない人も見ていってほしいです。ちなみに私もナナニジ好きですが割とにわかです。違っていることありましたらご容赦ください。

まずは最高MV

知らない人向けにナナニジざっくり解説します。
ナナニジは秋元康プロデュースのアイドル兼バーチャルアイドルグループです。キャラと中の人両方います。詳しくは公式なり見てくださいね。簡単に言えば、アイドルのやっているバーチャルアイドル的な。

MV内には14人のキャラが出てきます。ナナニジは2016年加入の一期生が6人、2022年加入の二期生が8人います。この曲は二期生が加入して最初の14人での曲です。

まずは1回MV見てください。見ました?可愛くて綺麗でドキドキするようなワクワクするような素敵なMVです。ものすごく凝っているので考察してみました。あくまで個人の解釈です。

🛸

身も蓋もない大筋:『人間に擬態する宇宙人との交流と別れ』というSFテーマで文化祭の映画を撮る映研の女の子たちという青春映画を撮っていたら役者のうちの1人の子が本当に宇宙人で撮影の半ばで迎えがきて宇宙に帰ってしまう、という話。

二期生のみんな。真ん中おでこがそら、右が叶愛です

叶愛率いる映研は部員を集め、文化祭に向けてSF映画『未知なる惑星X』という映画を撮る。
↑というストーリーの映像を一期生たちが撮っています。叶愛やそら含め二期生たちはその映画の役者で一期生たちが撮影をおこなっています。

「叶愛が部活勧誘に失敗する」というシーン
「たまたま落ちたチラシを拾ったそらが入部する」シーン
サングラスから宇宙人の正体が判明してしまうシーンで笑う宇宙人のそら。『そんなわけないじゃん!w』と笑っているのか、この辺は撮影中だけど素が出ているのだと思います。
ほかにも蛍、みず姫、純佳が入部

文化祭に向け『未知なる惑星X』を撮影し映研部員は交流を深めていく……
というストーリーの映画を一期生たちは撮っていたはずだったのが、ある日そらが姿を消してしまいます。そらから叶愛宛ての手紙だけ残して。
テレビでUFO出現のニュースを見て何かに気付いたお手紙の通りだと知った(※)叶愛は撮影をおこなっている学校の屋上へ走り、UFOに乗りこむそらとお別れします。
※アニメーションブック追記

手紙を渡しているのは一期生のあかねです
西浦そらより
右下にカメラ移動用のレールがあります。学校については後で解説します。

そらがいなくなってしまったことで一期生映画は文化祭当日の映像が撮れず、急遽ストーリー変更を余儀なくされます。

1:55から始まる後半、新しいストーリーではそらの代わりにみかみが新入部員として入部するという展開に変わっています。

部活勧誘が成功しています
ピンク髪がみかみです。みかみは一期生です。
そらのいた場所にみかみがいます。叶愛はそらがいない悲しみで浮かない顔しているように見えます。

一期生映画は無事文化祭での上映シーンまでを撮り終え、クランクアップします。

クランクアップの花束です。叶愛たちは一期生映画の役者なので
制服を着ていない子が撮影班の一期生たちです。

おわり。というのがMVのあらすじだと思います。
部活映画を撮る女の子たち(二期生)を撮る女の子たち(一期生)…という二重構造と、宇宙人との交流がテーマの創作映画『未知なる惑星X』を撮る役を演じている本当の宇宙人のそら…の複雑さが気持ちいです。

🛸🛸🛸🛸🛸🛸

以下小ネタです

・冒頭写真立てを引き起こすシーン
写真にそらが映っているが、スタジオに設置された小道具です。そらがいなくなってから伏せていたけど、撮影に前向きになって起こしたときのシーンだといいなと思います。スカートが青い制服ではなく、誰のスカートか正直よく分かりません。わかる人教えてください…
あとスタジオのコルクボードの写真がナナニジCDジャケットイラストに見えます(風は吹いてるか、僕が持っているものなら、理解者とか……?)。

半袖?灰色一色のスカート……?
スタジオ左のほうに棚があります
右の棚の写真にもそらが映っているのがわかります

・渋谷で街頭ビジョンを見上げるシーン
制服ではなくバラバラの服(キャラクター衣装です)なので一期生映画の撮影前後のタイミングだと思います。最後にわかるのですがこのとき「世界各地でUFO出現」のニュースを見てそらは泣いています。
ただの解釈ですが、地球に向かって一機飛来するUFOは遭難したそらのもので、UFO出現のニュースでそらは迎えが来たと知り、別れを悟って泣いているのだと思いました。(迎えが来た安堵かもしれませんが)

左から機材を持った一期生が歩いてきます

一機で飛来するUFO、1:50のあたりでピカッと光るやつです。そらが乗り込むUFOと底の光り方が同じような気がします。

飛来するUFO(1:50)
飛来するUFO(1:55)
小型UFOに乗り込むそら(3:40)
大型機(母船)は1:50で飛来するUFOとは底の光や地球から離れる際の光などが違います

・着ている制服について
叶愛は校内のシーンでは青色の制服を着ていますが、そらが消えた現実のシーンでは別の茶色の制服を着ています(キャラクター衣装です)。長袖シャツ→長袖シャツの変化なので衣替えではありません。
青色の制服は撮影用の制服で、現実の叶愛は茶色の制服を着用しているのだと思います。

一期生映画の中での制服
現実の服装

・文化祭について
「目指せ!文化祭」という文言のとおり、一期生映画では映研が9月の文化祭で『未知なる惑星X』を上映するというストーリーなら、文化祭シーンはアンサンブルを揃えていつ撮影してもいいはずです。
9月のカレンダーをよく見ると、7日〜「煮込み直し期間」、13日「再編」など、そら失踪に伴う撮り直しのスケジュールが書かれて、最後に20日に「文化祭」と書かれていることがわかります。撮影の中の小道具としてのカレンダーでしたら撮り直しのスケジュールの記入は不要です。
思うに、一期生映画は実際の学校の中で撮影をおこなっている(その学校の制服を着用し、校舎で撮影し、本当の文化祭のなかで撮影をしようと考えていた)、カレンダーは『未知なる惑星X』小道具に見せかけた一期生映画のスケジュールカレンダーなのだと思います。実際の文化祭でラストシーンを撮影するので文化祭が1番最後のスケジュールなんですね。

最後の文化祭上映シーンだけは9月まで撮影を待たないといけなかったため、別れを予感したそらが最後のシーンまで撮りきる猶予がないと判断してお手紙を書いたりしたんでしょうか…(妄想です)。そらがいる映研シーンといない文化祭シーンを繋ぐことが出来なかったので撮り直しをしたのでしょう…。
文化祭で叶愛たちが登壇しているシーンをニコルとみうが撮影しています。

4月のカレンダー(0:30)
文化祭の文字は4月と一緒です(4:00)
「煮込み直し期間」「再編」と書いてあります。そらとお別れした日も6日とかなのでしょうか…
一期生左がみう、右がニコルです。彼女らは「映研が文化祭でSF映画を上映するシーン」を撮っています。

叶愛たち役者は文化祭シーンをもって撮影の全行程が終了、クランクアップ祝いの花束をみうから受け取っています。

クランクアップ時、やっぱりそらはいないので、実はそら宇宙人は設定でちゃんと役者としてクランクアップしてますという説はありません。悲しいことに。

・小物の違い
これは細かい!すごい!と思ったことメモです。
『未知なる惑星X』撮影ではカチンコは黒板タイプのものを使い、スマホで撮影しています。部活っぽいです。

この撮影画像は右上にインカメ切り替えボタンがあるのでスマホと判断
これも「映研の子たちが撮影している」というシーン

対して一期生映画ではカチンコは紙のもの、撮影はテレビカメラを使い、機材もセットも本格的です。
桜がサクラまいているので可愛いなと思いました。部活勧誘シーンですね。奥にみかみたちが控えているので撮り直しの撮影だと思われます。ニコルはレーンの上の台に乗っているので、カメラはこのあとスライドします。映研のチラシを映してから部活勧誘するシーンはニコルが撮影した映像だったとわかります(すごすぎる)。

叶愛が夜駆け抜けた校内のレールはこのカメラ移動用です
右にずれていくカメラワークは実際に一期生たちが撮影した映像というわけです
花びらも横で桜がまいているのです

ひとまずこんなもんで…!
長々とありがとうございました。ものすごく完成度が高く、ドラマあり解釈の余地ありの素晴らしいMVをありがとうございます。きっとまだ小ネタあるんだろうな…。
終わりにも言いますがあくまで個人解釈です。

全部のシーンが大好きですが特に好きなのはサングラス越しにそらを見送る叶愛です。このとき叶愛にはそらがどう映っていたのか…こんなに楽しいときを過ごしたのに宇宙に帰ってしまうそらの心の内はどうなのか…マジ最高MVすぎる……


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