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3月31日はミミにイチバン!オーケストラの日

みなさんは「オーケストラの日」、ご存知ですか?
2007年より日本オーケストラ連盟が3月31日は「オーケストラの日」と制定しました。毎年全国各地でオーケストラの日を記念したコンサートやイベントが開催されています。
今回ご紹介する記事は「日本オーケストラ連盟ニュース 38ORCHESTRAS vol.105」より2021年3月31日に実施した配信イベントの様子をお伝えします。

「オーケストラの日」、初の配信イベント

 「ミミにイチバン」の語呂から、毎年3月31日に開催している「オーケストラの日」。2020年の東京文化会館でのイベントは新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中止となり、この1年、多くのコンサートが延期や中止、あるいは規模を縮小しての開催となった。そんな中でも温かい言葉やご寄付などたくさんの方々の支えで、全国のオーケストラ38団体は存続することができた。
「オーケストラの日2021」も「オーケストラの日祝祭管弦楽団」のコンサートやイベントの開催は断念せざるを得なかったが、コロナ禍の1年間を振り返り、全国のオーケストラから、支えてくださった全ての方に感謝を伝える場として、初の試みである“無料配信イベント”を開催した。

全国オケへの親しみが湧いた4時間

 配信は東京文化会館小ホールで17時より始まった。司会は、指揮者の角田鋼亮さん、東京交響楽団の桐原美砂さん、山形交響楽団の西濱秀樹さん。それぞれの思い出や指揮者、事務局員ならではのお話とともに和やかな雰囲気で進行した。

 全国38団体のオーケストラ演奏映像をお届けし、それぞれの特色を一度に知っていただける機会となった。また、オンラインで事務局とつなぎ、現在のオーケストラの状況やこれからについてお話しした。途中、日本フィルハーモニー交響楽団の後藤朋俊さんと、神奈川フィルハーモニー管弦楽団の榊原徹さんが会場に駆けつけ参加した。

 どのオーケストラもコロナ禍で演奏会を再開するために感染症対策や新たな挑戦をして、厳しい状況の中でも音楽を伝えようという努力がうかがえた。多かったのは、状況が変化する中で演奏会を開いた際の観客の大切さを実感したという声である。

 当日は配信中にチャット機能やSNSで視聴者からコメントを寄せていただき、リアルタイムでの交流ができたことで、より全国のオーケストラに親近感をもってもらうことができた。

 さらに、ヴァイオリンの西江辰郎さん(新日本フィルハーモニー交響楽団コンサートマスター)とヴィオラの中 恵菜さんによるヘンデル作曲・ハルヴォルセン編曲「パッサカリア」の生演奏を配信。東京文化会館に美しい音色が響いた。

 演奏後は、西江さん、中さんにもお話を伺った。従来のようにコンサートが開催され聴きに来てくださるお客さんがいてこその音楽だと、コンサートが中止になったことで改めて感じたそうだ。

オーケストラは歩みを止めず

 東京以外では、札幌交響楽団、群馬交響楽団、オーケストラ・アンサンブル金沢、大阪交響楽団、兵庫芸術文化センター管弦楽団、静岡交響楽団(現 富士山静岡交響楽団)、中部フィルハーモニー交響楽団、京都フィルハーモニー室内合奏団の8楽団が「オーケストラの日」を記念したコンサートを合計10公演開催した。

 オーケストラは生で聴いてもらうことでその魅力をもっとも伝えることができる。状況に応じて規模を縮小しての開催や、配信の開催になることがあっても、これからもオーケストラは音楽の力を信じて、歩みを止めることなく音楽を伝えていく。

主催:首都圏オーケストラの日実行委員会・公益社団法人日本オーケストラ連盟、東京・春・音楽祭実行委員会
助成:公益財団法人ローム ミュージック ファンデーション
広告協賛:ミューザ川崎シンフォニーホール、
一般社団法人 日本音楽著作権協会、東京トリキン(燕尾服取扱)
制作協力:テレビマンユニオン