中国の「東北人」が、最も言われたくない言葉とは?
中国広し。気候も、食べ物も、言葉も、そして人の気質も、各地で大きく違う。
今日のテーマに入る前に、早速ちょっと脱線。とは言っても、もちろんテーマと関係あり。
私は関西出身だが、若い頃東京に出てきて衝撃的なことがあった。
それは、本当に人にお礼の気持ちを伝えたくて、「ありがとう!いやあ、本当にありがとう。助かった。本当ありがとうねー」と、何度も心をこめて「ありがとう」を連発して気持ちを表したつもりが、「わざとらしい」「くどい」と感じられていたことを後で知ったことだ。(「属人的な問題なんじゃないの?」という陰口は聞かなかったことにして。笑)
また下町などで店主が客に無愛想な店が多いことも驚いた。またサービスを受けて問題があったので伝えたら「嫌なら他の店行っとくれ!」的な態度を取られたこと。関西では普通はありえないと思った。
もちろんこんなことばかりじゃないし、個人差は当然あるけど、色々経験を重ねて、”大まかな傾向”があることがわかった。私が心をこめて真剣に言ったことを、なんかわざとらしい、くどくて鬱陶しいと思われたり、またその逆に、私が「無愛想で失礼」と思う感覚も、別に彼らは怒っているわけでもなんでもなく、時にそういうスタイルは、さっぱりして「粋」だと感じていることすらあるようだったり。
文化の違いは、これだから面白い。
脱線が長くなった。中国の話に戻ろう。
中国もいろんな場所があるが、よく「ざくっと」比較されるのが「北方人(běifāngrén=ベイファンレン)」と「南方人(nánfāngren=ナンファンレン)」だ。
私自身、北方人からは南方人の、南方人からは北方人の悪口をよく聞かされ、「頼むから仲良くしてくれー」と思うことが多かったが、日本の同じ県内ですら似たようなことがあったりする。あれだけ広い国なら全然違って当然だと思った。
私は、東北部、つまり「北方人」の知り合いの方が多いのだが、彼らとの付き合いの中で、彼らが最も人から言われたくない言葉があることを知った。それは・・・
磨叽(mòji =モージ)
これは「もたもたする・ぐずぐずする・くどい」というような意味だという。
東北部だけでなく北の方ではよく使われるとも聞いた。
「啰嗦(luōsuo=ルオ・スオ)長ったらしい・くどい」と近い意味だろうか。
東北では、なんか「磨叽」=「悪」ぐらいの勢いで嫌われているようなのだ。
その反対の「爽快 shuǎngkuài=シュワァンクワイ(さっぱりと、きっぷが良い)」であることが、特に男性にとっては「良し」とされているみたいだ。
そして「南方人の話し方は磨叽だ」とかよく言うのだ。
そして、前述の、関西人の「ありがとう、本当にありがとうね」をしつこいと感じる関東人(江戸っ子?)がいたように、私には”普通に丁寧”と思うものでも、やたら「磨叽!」と感じてイライラするみたいで、江戸っ子風に言えば、「粋じゃない」と感じるみたいだということが、経験からわかってきた。
ちなみに、最近、友人の「東北人」の娘さんが出産をするというので、少しお祝いの品を送ったところ、その旦那さんがお礼を言いたいと、ビデオ通話で話してきた。一度も会ったことがない人だ。
彼は、すごくラフな格好で出てきて、愛想笑いなどはなく、一言。
シンプルだ!(笑)
日本人だったら、このシチュエーションでなんと言うだろう。私だったらきっと、「あっ、○○さん、初めましてAJです。この度は素敵な物をいただきまして、本当にありがとうございます。すごく気に入って使ってます・・・」とか言ってしまうだろう。しかも、緊張しながらも笑顔で。
でも、彼らには多分、こんな話し方は「磨叽!」なのだ(笑)
(外国人が言っているわけだし、もちろん誠意は伝わるだろうが)
「ありがとう。で、いつ中国来るの?」これで十分あたたかい気持ちがこもっている。実際に彼らの家に行ったら歓待されると思う。
実は、この感じ、ロシアのサハリンにいた時もよく感じたのを思い出した。一見無愛想で言葉少なでぶっきらぼうなんだけど、本当は、とてもあたたかい!
・・・で、今、最後の締めの言葉を書こうとしているのだが、もう、なんかちょこちょこ書くのも、「磨叽(モージ)!」ってもんだろう。
ということで、おしまい! 谢谢!
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きょうも、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
AJ😀