「親戚の呼称”計算機”」は夢の発明!?〜外国人を悩ませてきた”中国語での親戚の呼び方”
どんなに頑張っても、もう無理!? 複雑すぎる”親戚の呼称”
中国語の勉強で、何回教えてもらっても、何度勉強しても、どうしてもどうしても覚えられなくて本当に困り果てているものがある。それは「親戚の呼び方」だ。あまりに複雑で私たち外国人学習者を苦しめ続けてきた。
今年も残すところあとわずか。今年の悩みは今年のうちに解決しよう。中国語学習での悩みは何だろうと考えたら、迷わず出たのがこの問題。もう何年もモヤモヤしたままだ。いや、学習の努力がこんなに報われなかったこともないぐらいで、あまりに覚えられないので大きく落ち込んだ。大袈裟でなくトラウマに近い。
父方or母方、年齢の上下などが事を複雑にする
やはり、何が厄介かって、父方か母方か、また自分より年齢が上か下か、また書き言葉と話し言葉で違うこと、などだ。読んでくださっている方で、まだ馴染みのない方のために、例を書けば・・・
例えば、「母の妹の娘」。
日本語では「従姉妹(いとこ)」。別に「父の妹の娘」でも「父の姉の息子」でも、「母の兄の息子」でも、「父母の兄弟姉妹の子供」という一括りで、漢字は違っても、発音は「いとこ」で大丈夫だ。
しかし中国語では、「母の妹の娘」は・・・いやいや、これまた、その女性が自分より年齢が上か下かで変わってくる。年齢が上ならば、「表姐(biǎojiě)」。年齢が下ならば、「表妹(biǎomèi)」だ。
「父の妹の娘」=は年齢が上なら「堂姐(tángjiě)」下なら「堂妹(tángmèi)」「母の兄の息子」=年齢が上なら「表哥(biǎogē)」下なら「表弟(biǎodì)
あとは「内」と「外」の概念。日本でも地方では「内孫」「外孫」と区別することもあるが、そうした要素も加わってくる。あと、長男、次男、三男・・これも日本でもある概念だが、直接本人を呼ぶ時も「大哥(dàgē)」「二哥(èrgē)」「三哥(sāngē)」、その奥さんは、呼ぶ時も「大嫂(dàsǎo)」「二嫂(èrsǎo」「三嫂(sān嫂)」という具合だ。
封建的だとか父系だとか社会を分析する前に、まずは、なぜこんなに複雑な呼称を、なんなく使い分けられているのかと驚く。
中国に親戚を持つ方も悩んでいたとは
なんとか解決策を見つけたいとnoteを見ていたら、いつも勉強させたいただいている華村@中国さんのこの記事にたどり着いた。
華村さんのような中国社会に根を張られた方ですら、頑張って覚えるのを「もう諦めた」と書かれているのを見て、そりゃあ普通の人が覚えられるわけはないと、ある意味気持ちが、スーッと楽になった。
そして記事の最後につけられていたオリジナルの表が実にわかりやすく、便利。これを覚えればひとまず大丈夫だと思った。「話し言葉」と「書き言葉」の両方が書かれているのが、とても助かる。ありがとうございました。
「親戚の呼び方”計算機”」って何!?
引き続き色々検索していたら「親戚称谓计算机(親戚の呼び方”計算機”)」なるものが作られていたことを知った!
どうも色々な会社がアプリなどを出しているようだ。例えば、こんなの。
安全性のことも心配だし、基本あまりアプリはダウンロードしたくないと思っていたら、ウェブの簡易版もいくつか見つかった。例えば・・・
これが、なかなか秀逸な代物。まさに「計算機」のように使うのだ。
早速。実際に「母の妹の夫」をなんというか、この「計算機」で調べてみよう。
なんと秀逸な!
なお、「長」「軽」というボタンは、自分より年齢が上か下かを聞いてくる時に押す。冒頭の例のように「母の妹の娘」を「表姐」というか「表妹」というかを区別する時などに活躍する機能だ。
ちなみに、中国の方に聞いてみた。
そりゃそうだ。質問に意味はないが、全てがあまりに複雑で、新鮮で、「なんで、なんで」となってしまうのだった。
なぜ、こんな「計算機」が生まれるのか?
あと、ちょっと気になるのは、なんでこんな「親戚の呼び方計算機」なるものがいいくつも作られているのだろうということ。外国人学習用?それにしてはすべて中国語で作られているし。中国の人も時々わからなくなるのだろうか?
中国の方に「**の**の**の**は?」などと聞いた時に、「そんな遠いのはよくわからない」とは言っていた。また「今どきの若い人は時々わからなくなるみたい。自分もそうだったけど、だんだん歳を取るとともにわかるようになってきた」とも。
じゃあ、私がわからないのも、ますます当然だと思うようになり、どんどん楽になってきた!とりあえず、ご紹介した表と、この「計算機」を使って、実際の自分の親戚の顔と中国語の呼称を結びつけながら、ぼちぼち覚えていこうか、と思う。
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きょうもお読みいただき、ありがとうございました。
AJ 😀
他にも、英語・中国語以外にも、中国、アフガニスタン、サハリン、などなど。読んでいただけると嬉しいです。