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ワンプレートランチに恋して

キッチンか30℃超えると、ダルくて何もできない

乳がんサバイバーで重度の骨粗相症患者である。

家族でもいれば必死で料理するのだろうが、生憎一人暮らし 筋金入りのおひとり様人生だ。

猛暑の日は、とにかく朝シャンして小綺麗な服を着て
愛車に乗り込む

予約したワンプレートランチを目指して
ナビの指示通りハンドルをきる。

キッシュや無農薬野菜やホームメイドのパンが待っている。

家に居るよりクルマの中の方が涼しい。
お店も冷え冷えだ。綺麗な室内は気分がアガる。

ヒトが作ってくれたご飯はうまい。
自分だといつもおなじ味になる。
実家の母の漬け物は絶品だった。

インスタや食べログで人気のランチを探して
予約する。
ワンプレートランチは安くはない。
病人の唯一の贅沢。一期一会。真剣勝負。

食費以外は極力引き締めて生活している。

服もアクセサリーも買わない(ハンドメイド)
旅行もしない(歩けない)
温泉行かない(入れない)
ライブにも参戦しない(座れない)
美容室にも行かない(毛がない)
習い事もしない(立てない)

ワンプレートランチは
私を外へ誘い出してくれる。

オシャレをさせて外に誘い出してくれる。
杖をついても、歩行器を押してもニコニコと
やり過ごす。一瞬の恥。

大きな満足感が私を包む。

脚を動かすこと。太陽を浴びること。

エアコンに頼らず
しっかり汗をかいて入浴する事。
そしてたっぷり眠る。

ワンプレートランチが
私を幸せにしてくれる。

ワンプレートのもたらす効果は計り知れない。

抗癌剤で硬く縮んだ胃袋も喜んでいるようだ。

シェフの工夫と手間と盛り付けのセンスに脱帽 



以上 


#猛暑の過ごし方

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