パイナップルと飛蚊症
パイナップルが追熟しないということを、つい最近知りました。
パイナップルをふたつ買う時は、茶色くて匂い立っているものとまだ青くて固そうなものを買って、茶色いのはすぐに切って食し、青いのは、甘い匂いがしてくるまで室温に置いておくものと信じていました。そして実際、室温に置いておいたら熟れたように感じていました。
追熟しないとなったら、既に熟れたものを買わなければいけないことになりますが、店頭に並んでいるパイナップルで美味しそうに熟れているものって、あまりないように思います。もし熟れたパイナップルを複数見つけた場合は、買っておいて、葉っぱを切り落としてから、逆さにして冷蔵庫に保存しておきます。逆さにすることで、果実の水分が下の方に溜まるのを防ぐそうです。
とは言え、無類のパイナップル好きというわけでもなければ、ふつうはそんなに買いませんよね。私も、実はパイナップルは常備するほど好きな果物ではないのですが、食べなければいけない状況に陥ってしまったのです。
夏の始めに、眼鏡を新調するため眼科に行きました。右目の視力検査をしていた時、突然、幼児の殴り描き的なものが視界に浮かんできました。いわゆる飛蚊症です。それまでにも、その名の通り小さな虫のような点や糸くず状のものが視界を浮遊することはありましたが、あまり気に留めていませんでした。眼底検査の結果、網膜に異常が見られるとのことで、網膜専門医に送り込ました。網膜剥離の手前の網膜裂孔と診断され、即レーザー手術を受ける羽目になったのです。
強度の近眼と老眼のため、眼科にはマメに行っていたつもりでしたが、コロナもあり、瞳孔を開いて行う眼底検査を何年も怠っていたため、早期に予防できなかったことが悔やまれます。
右目と左目、合計3回のレーザーで網膜に開いた穴は焼き固めたのですが、飛蚊症は改善されず、そのまま残っております。飛蚊症自体は、視力や眼の健康を脅かすものではないので特に治療は必要ないとのことなのですが、不快極まりないです。大袈裟でなく、あまりの不快さにノイローゼになるかも?と鬱々としました。手術で改善するらしいのですが、飛蚊症の手術は白内障の発症を早めることがあると聞き、ちょっと時間をかけて考えてから決めることにしました。
そこで、改善作として浮上したのが、パイナップルです。ネットで検索したところ、台湾で行われた研究で、パイナップルが飛蚊症改善に効果があるという結果が出たというではありませんか。わりと安価に入手できるので、効かなかったとしても、試す価値はあると思い、5日間で一個食べるぐらいのペースで、毎日食べています。
ネットで見た台湾の研究の実験期間は3ヶ月なのですが、私がパイナップルを食べ始めて1ヶ月半経った今の経過報告です。
飛蚊症は消えてはいませんが、だいぶ気にならなくなりました。最初の図は、5月末に酷い飛蚊症になった直後のイメージです。知人に、「こんな落書きをされたコンタクトレンズを装着しているかのようだ」と送ったものです。今は、2枚目ぐらいになりました。
ただ、これはパイナップル効果と結論づけるには早いと思います。なぜなら、飛蚊症はある程度薄くなったり、脇の方に移動したりするものなのか?もしくは、ノイローゼになりそうとまで思っていましたが、もしかしたら時間の経過と共に、脳がそこを集中的に見ないよう意識をアジャストすることで、あまり気にならなくなった、ということはないか?という疑問が残るからです。
いずれにしても、この調子で行ったら、手術の必要はないかもしれません。実験の中間報告としては客観性が全くありませんが、少なくとも、「飛蚊症の手術、パイナップルを食べながらちょっと様子を見てから決断しても良いのでは?」ということだけは提言できそうです。