本格中華「Cook Do®」のさらなる進化開発ストーリー
1978年の発売以来、自宅で本格的な中華料理を作ることができる合わせ調味料として、たくさんのご家庭で愛されてきた「Cook Do®」シリーズ。
2022年には「Cook Do®」<回鍋肉用><青椒肉絲用><麻婆茄子用>などのレギュラー商品のリニューアルや、新商品「Cook Do® 今夜は中華飯®」が登場するなど、進化を続けています。
45周年を迎えた今、「Cook Do®」シリーズのこれまでとこれからについて、マーケティング担当者の塩谷さんと〈回鍋肉用〉開発担当岡本さんに伺います。
中華料理の定番メニュー化に一役買ったのが、「Cook Do®」シリーズ!
――今年で発売から45周年を迎えるという「Cook Do®」シリーズ。そもそも、どんなコンセプトで生まれた製品なのでしょうか?
塩谷さん:「ご家庭で手軽に本格中華の味が楽しめること」ですね!今でこそ中華料理は家庭料理の定番メニューとなっていますが、開発当時は外食店で食べる料理でした。
岡本さん:一般家庭にも外食が少しずつ浸透してきて、和食以外の食文化のニーズも高まってきていたころですよね。でも、ご家庭にあるのは和食用の調味料ばかりだから、家で中華料理を作るのはまだまだ難しかった。
その少し前に、レトルトカレーなどのレトルトパウチ技術が出てきていて。パウチ技術を使えば、中華料理だってご家庭で簡単に楽しめるようになるんじゃないか?という思いから誕生したのが「Cook Do®」シリーズです。
塩谷さん:その想いはブランド名にも表れているんです。「Cook Do®」は「Do Cook Yourself !!(手作りしましょう!!)」の語順を変えたもの。現在中華料理が定番メニューとして愛されるようになったことには、時代の流れはもちろん、「Cook Do®」も貢献できているんじゃないかと自負しています。
――長い歴史を持つ「Cook Do®」シリーズですが、時代とともに変化はありますか?
塩谷さん:時代によって生活者の方の好みやニーズは変化するので、それらに合わせて、レシピのリニューアルを行ってきています。
ただ、「本格中華がご自宅で手軽に楽しめる」というコンセプトはずっと変わりません。原料と製法にはずっとこだわり続けています!例えば、現在の<回鍋肉用>でいうと、製法にこだわった当社独自の原料として熟成豆板醤やトウチなどを使用し本格中華の味を、そしてよりおいしくたべていただくため、材料は炒める直前に工場でみじん切りしています。
おいしさの追求のために行った試作は115回!
――「Cook Do®」は2022年にリニューアルを行ったと聞いています。どんなリニューアルを行ったか教えてください。
塩谷さん:「Cook Do®」<回鍋肉用>を含めた主力4製品について、手作りでは難しい風味やコク、作りたての香ばしさをアップさせています。
岡本さん:具体的に言うと、約80人の一般の方に集まっていただいて「おいしい」と思うポイントを調査したり、第一線で活躍する料理人の方が調理している工程を撮影し、細かく分析して製造の工程に落とし込んだり。
「Cook Do®」<回鍋肉用>だと、料理人の方が炒める様子をサーモグラフィでチェックして、その温度を製造工程にも反映しているんです。そういった細かい調査や検証を繰り返し、計115回の試作を経てできたのが2022年にリニューアルされた「Cook Do®」<回鍋肉用>なんですよ。
――115回も試作を!?こんなに試作を行うのは、味の素社では通常のことなのでしょうか。
塩谷さん:ちょっと多いかもしれませんが、珍しいことではありません。というのも、「Cook Do®」シリーズのような歴史のある製品ともなると、すでに“黄金比率”のレシピが出来上がっているんですね。だからこそリニューアルがたいへん。
岡本さん:そうそう。たとえば、香味野菜のバランスが崩れてしまって、にんにくと生姜の配合比率を0.1%単位で調節し直すなど。リニューアルのたびに黄金比率を作り直すため、さまざまな原料の細かいバランス調整が必要になるんです。しかし、わたしたちがいくら「おいしいレシピができた!」と思っても、生活者の方に「おいしい」と思っていただけないと意味がない。生活者の方に試食いただいてよい反応を得られなかった場合は、一からレシピを構築し直します。
――すごい……。生活者の方においしいものを届けるため、とことんこだわっているんですね。
塩谷さん:「Cook Do®」シリーズの担当になった当初、ここまでこだわっていることに最初は驚きましたね。だから、長い間たくさんの生活者の方に愛されているのだと思います。
先日、『ジョブチューン ~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』(TBS系列)のジャッジ企画(社員がオススメのメニューを一流料理人の方にジャッジしてもらう企画)に参加させていただいたときも、それは感じましたよね。
岡本さん:第一線で活躍する料理人の方にジャッジされるのは緊張しましたけどね(笑)。でも、ありがたいことに料理人の方からも高い評価をいただいて。わたしたちは長年、本格中華と生活者の方のニーズのバランスを考え続けてきたので、料理人の方からも生活者の方からも「おいしい」と言っていただけるのは本当にうれしかったです。
実は回鍋肉用などの主力製品は10回以上リニューアルしています。技術も進化していて、最近では健康にもフォーカスをあてているんですよ。最近のリニューアルではおいしさだけでなく健康への取り組みにも力を入れています。2022年の主力品4品種のリニューアルでは、おいしさはそのままに、7〜15%の減塩を実現させました。
塩谷さん:塩分を気にされている方から、「Cook Do®」に対してファンレターをいただくこともあり、大変嬉しく感じています!
部署を超えて100以上のアイデアを募り、生活者の方200人以上にアンケートをとった新商品が誕生!
――2022年には、「Cook Do® 今夜は中華飯®」という新商品も登場しました。ラインナップはどのように決めるのでしょうか?
塩谷さん:まず、どんなメニューだったら生活者の方に喜んでいただけるかのアイデアを出し合い、100以上のアイデアを出しました!
そのうえで新商品のアイデアについて、実際に複数の生活者の方に「こんな商品があったら購入したいですか?」などのアンケートをとり、新商品の方向性を決めていったんです。
塩谷さん:また、共働きをはじめ日々忙しい方が増えており、主菜と主食をワンプレートで食べられる丼メニューの食卓出現が増えている一方で、丼メニューの時は「野菜不足」や「彩り」に悩みを持っている方が多いことも、調査から分かってきました。
――その悩みを解決するために生まれたのが、「Cook Do® 今夜は中華飯®」なのですね。
塩谷さん:はい。味づくりに関して研究所と連携して、何度も試作・試食を重ねようやく「これだ!」と思うものができたんですよね。
岡本さん:味の素社では、長年「ご飯に合うってなんだろう」を真剣に考え続けてきました。
「ご飯が進む味わいとは?」「ご飯と食材に合うソースの状態とは?」など、メニューによっても黄金比率が異なるのですが、これまでの知見や技術を応用しながらさまざまな観点から研究と試作を重ね、完成したのが「Cook Do® 今夜は中華飯®」なんです!「食欲が進む色合いは?」「簡単に作れるか?」など使用する食材や作り方にもこだわっています!
――生活者の方からは、どんな声が届いているのでしょうか……?
塩谷さん:「おいしい」という言葉とともに、彩りがいいからかSNSでもよく写真をあげていただいており、大変嬉しく感じています!
岡本さん:生活者の方からそういったお声が届くと本当にうれしいですね。これからも、生活に即した製品を届けていけるよう尽力していきます!
「Cook Do®」シリーズをより楽しむ!開発担当者一押しレシピは?
――リニューアルでさらに本格感がアップした「Cook Do®」シリーズ。開発担当者オススメの食べ方があれば教えてください!
岡本さん:品種によっては、パッケージ裏面に一番おいしくなる作り方が掲載されています。このポイントを一手間加えることでおいしさがワンランクアップするんですよ!
たとえば、「Cook Do®」<回鍋肉用>だとキャベツを「半量ずつ炒めると、シャキッとおいしく仕上がります」と記載しています。
塩谷さん:ただ、よりおいしくなるとわかっていても、2回にわけて炒めるのは手間に感じる方も多そう……。
岡本さん:実は、炒めが1回でも2回でも、調理時間には変化がないというデータが出ているんです!それに、キャベツを一度お皿に上げることで、洗い物が増えることを懸念している方もいると思いますが、盛り付けのときに同じお皿を使えば洗い物は一つで済みます。シャキッと仕上がることで、野菜から水が出づらくなるので、より野菜の栄養が逃げ出さないという栄養面のメリットもあるんですよ。
こうした調査も一般の方にご協力いただいています。約70名もの方が調理している工程を撮影して、実際に調理にかかる時間や調理しづらそうなポイントをチェックしていまして。より効率よく、よりおいしく召し上がっていただきたいから、材料やレシピだけでなくパッケージの裏面にもこだわっているんですよ。
――裏面に書いてあるのは、よりおいしさをひきたてるためのアドバイスなのですね。ちなみに、オススメのアレンジレシピはありますか?
塩谷さん:「Cook Do®」<回鍋肉用>で作る焼きそばは絶品です!香ばしく炒めた味噌の味わいが焼きそばにとてもよく合います。おいしくて野菜もたっぷりとれるし、20分以内で作れる人気メニューです。
岡本さん:わたしは、干焼蝦仁を作るときに玉ねぎを足す程度でアレンジはほとんどせず、裏面のレシピどおりにシンプルに作ることが多いです。ただ、「Cook Do®」シリーズをつかうと子どもたちが野菜を食べてくれるんですよ。だから、我が家の食卓にはよく「Cook Do®」シリーズで作った主菜が並んでいます。おいしいし、健康にも配慮しているから、大人から子どもまで家族みんなで食べられるのがうれしいですね。
より進化した「Cook Do®」シリーズをお試しあれ♪
取材中、ふたりからは何度も「より身近な、より愛されるブランドになってほしい」とお話がありました。たくさんの愛とこだわりによって、45周年を前にさらに進化した「Cook Do®」シリーズ。今晩のメニューに悩んでいるなら、ぜひ試してみませんか?