寒空に 諸行無常や レトロニム
今日はモノの移り変わりのお話。
皆様は『レトロニム』という言葉を知っているだろうか。
レトロニム(英語: retronym)あるいは再命名とは、ある言葉の意味が時代とともに拡張された、あるいは変化した場合に、古い意味の範囲を特定的に表すために後から考案された言葉のことを指す(wiki)
言葉だけ見るとよくわからないので、具体例を見ていただこう。
例えば『アナログ時計』という言葉は、本来『時計』と呼ばれていたものが、『デジタル時計』が出現したことによって生まれた言葉だ。これがレトロニムである。他にも「固定電話」や「アコースティックギター」、「液体ミルク」などもレトロニムになる。
どれも時代の移り変わりとともに、知らぬ間に呼び方を変えてきたのだ。
私たちが気が付いていないだけで、普段何気なく使っている言葉にも「諸行無常」が沢山あふれているのだろう。裏を返せば、言葉を変えることで未来の予想を立てることができる。
想像しやすいところでいうと、例えば『運転する車』。自動運転技術が一般に広まるまで、ほど遠くないところに来ている。
しかし、よく考えると車はもともと『自動車』という名前だ。ちっとも自動ではないのに自動車。これでは新しい名前を考える人は大変だ。
「こだま」「ひかり」「のぞみ」のように、同じ土俵で勝負しない方がいいのだろう。『自動自動車』では格好がつかない。
そして名前を考える過程できっと話題になるのだ。
「誰だよ、自動じゃないのに『自動』って付けたやつは……」と。
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