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『人生の失敗ってなんだろう?』
マックのJKが……というわけではなく、道行く大学生っぽい男の子が通りすがりにそう話していた。明るい感じで友達と話していたし、耳にした時は、
「きっと今まで特段の挫折もなく、幸せなまま人生を送ってこれたのだろう。おめでたい話だ」
と、私は偉そうに思った。
そう思ってしまったのは確かなので、そう書いたけれど、別に私だって「人生もうお先真っ暗だ」と思うような壮絶な挫折を味わったことなどない。要所要所ではあったのかもしれないけれど、今となってはすぐに思い当たるようなことはない。
つまり、彼と比べて多少年齢を重ねている以外は、偉そうなことを言えるような立場では全くない。
そして、何を偉そうに……と、自分で自分に突っ込んでいるうちに、ある考えに思いあたる。
『そもそも人生の失敗ってなんだ……?』
*
完全に外野の立場だったはずなのに、結局は彼の疑問に付き合うことになったわけだ。もちろん、彼とはすれ違っただけなので、どこの誰とも知らないし、この疑問の答えあわせをすることも出来ない。
しかし人生で一度くらい考えても罰はあたらないだろう。
『人生の失敗とはなにか?』
考え出すとこれが結構難しい。
なぜなら皆さんにだって、「あの時は失敗したと思ったけれど、結果としてはその選択肢が正しかった」とか、「思っていたのとは違うけれど、こちらを選んでむしろ良かった気がする」という経験があるだろう。
その場その場では成功なのか失敗なのかを選別することはできても、未来に渡って……人生と言うスパンで見たときに、それが正しいのか正しくなかったのかを判断することはできないのだ。
判断できるタイミングがあるとすれば、それは「自分が死ぬとき」しかない。どんな盛大なミスや、嫌なことが起こったとしても、それは病院で「余命あと10秒です」告げられ、カウントダウンを開始されるその時まで「失敗」と呼べはしないのだ。
*
うら若いみそらで、こんな疑問を友達同士で話していた彼の結論がどうなったかはわからない。
私の結論としては、『死ぬまでは「人生の失敗」なんて存在しない』というもの。だからといって、日々辛いことも、やらかした、と思って、死にたくなることもなくならないだろう。これまでも、これからも。
そんな日々を、これも単なる選択の分岐点に過ぎない、とやり過ごしながら人生は続いていくのだ。
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