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2022年真夏の大冒険㉓ 博多2日目 門司港~唐戸市場~火の山公園

深夜に焼き鳥を食べ場ながらいろいろ調べていたら魅惑のイベントを見つけてしまった。


唐戸市場「活きいき馬関街」
海峡の街、下関が誇る新鮮なさかなを扱う唐戸市場で祝日週末に"寿司バトル"を開催しております。河豚の握りをはじめ、その日にあがった魚も握りやどんぶりにして市場に並びます。活きの良い海鮮と市場ならではの活気を味わえるチャンス!これは絶対に体感する価値あり!


これは行くしかないっしょ。だが、毎日開催というわけではなく(現在は毎日開催してるようだ)週末祭日のみとある。今日って何曜日?日付が変わって土曜日になっていた。だったら唐戸は今日しかない。そして翌日曜は北九州市の平尾台遠征だ。

日曜のレンタカーも予約しておく。
オリックスレンタカー博多駅筑紫口店 9:00~19:00 ホンダフィット 4890円。安っ!那覇のレンタカーの約1/3だ。
博多が安いと言うよりも沖縄のレンタカーが高すぎる。「レンタカーはコロナで観光客が減って台数を減らしたから飛行機より高いよ」と言っていたホテルのフロントは間違ってない。
今回の旅で初めてアラームをセットした。

♪ルイジアナ~メーンフィス~シカゴ~はるかロサンジェルスま~で~
アラームの永ちゃん「トラベリングバス」で爽やかに起きる。
昔BIGINの「島唄」を着信音にしていた頃があった。石垣島の路上で鳴り出してすごく恥ずかしかったのを思い出した。それに懲りてすぐに普通のベル音に変えたけど。

駅ビルの因幡うどんで、ごぼ天肉うどん&かしわ飯を食べて8:07発JR快速門司港行に乗る。車内は超ガラガラ、車両に3人しか乗っていない。コロナ禍とはいえ土曜早朝のローカル電車の空き具合に驚いた。
因幡うどんはとてもやわやわ、やわやわなうどんがスープを吸ってふわふわに容積を増す。
2/3食べたらヤカンの追いスープを足してまたすする。これは飲み物かも?上品なスープもたっぷりスープを吸ったうどんも、丸いごぼ天も美味かった。スライス状のごぼ天も旨いけど丸天も旨いわー。値段もちょっと高いけど去年のウエストよりもずっと旨い。
うどん一杯じゃすぐに腹が空くかなと思っていたけど、かしわ飯の威力もあってか腹持ちも良かった。これはまた食べたい。

ごぼ天肉うどん
かしわ飯

1時間30分の乗車で終点門司港着。車内でぐっすり眠って体調は万全だ。

昭和レトロな門司港駅J

JOYINT門司港でアシスト付き自転車 10:00~17:00 800円をレンタル。門司港駅周辺は昭和レトロな建物やレトロ風の新築ビルが立ち並んで人気の観光スポットらしいが、まったく興味がないので全スルー。

自転車を積んで門司港連絡船 660円で対岸の唐戸に渡る。10分で唐戸港に着岸。目の前が唐戸市場だ。

門司港連絡船
下関唐戸
唐戸市場


市場外にもちらほら人はいたけど中に入ってびっくり仰天、人人人で溢れかえっている。おいおい、大丈夫なのかー?旅先で感染なんて洒落にならんぞ。
とにかく買うもの買ってここから離れよう。
2Fのテラスから売り場を眺め、美味そうな寿司を売っている店にロックオン。1Fに降りて人をかき分けながらその店めがけてまっしぐら。
クジラ、フグ、炙りノドグロなどなど回る寿司屋では食べられないものを中心に10カン購入して市場を脱出。海沿いのテラス席で海峡を眺めながら食べてもいいんだけど、そこも人が多い。他を探そう。

唐戸市場構内
回る寿司屋にないネタを厳選

海沿いの道を源平ゆかりの神社や壇ノ浦を横目で見ながらしばらく走って関門橋をくぐると、みもすそ川公園という景色がいい公園があった。よし、ここで食べるかと思ったけど、ふと上を見上げるとロープウェイが見えた。
どうせだったら一番高いところで食べた方が気持ちがいいはず、電動アシスト機能を目一杯使って坂を登ってロープウェイ乗り場に到着。
だーれもおらん。チケットを買ったら10分後に出発とのことなので自販機で飲み物を買ってタバコを一服。
時間になって箱に乗りこんでも誰も乗って来ない。係員の女性と二人きりで出発。中間点ですれ違った下りの箱も無人だった。
「火の山公園」とあったけど上はどうなってるんだろう?ロープウェイから見える景色は絶景なんだけど、人がいなすぎるのも不安だ。
ほんの5分くらいで頂上駅到着。
いちばん景色が良さそうなベンチを選んで寿司にありついた。


火の山公園 青空寿司店のテーブル兼ベンチ
今どき珍しい喫煙可な店
この景色を見ながら食べる

1カン1カンが大ぶりで食べごたえがある。寿司職人が握る寿司とは違い、極端に言えば、酢飯のおにぎりの上に具を乗せたみたいなもんだけど、「ウリはネタの鮮度と味だけ、酢飯はただの器」と完全に割り切っているのも好感が持てる。
風が強くて、パックの上蓋ははためき、醤油袋は今にも飛ばされそうだし、味わうと言うより早く食べ終わらねばの意識のほうが大きかった気がする。
やっぱり寿司は屋内で食べるものなのかな?パックから直食いするよりも小皿から食べたほうが旨いし、寿司下駄から食べればもっと旨い。食べる環境ってのも味の一部なんだな、なんてことを強風の中の絶景寿司を食べながら考えていた。

腹も満ちたし、公園散策。
この公園は歴史遺産でもあった。関門海峡を通過する敵艦を狙い撃ちするには絶好の立地であり砲台跡も残っていて、かなり隅々まで興味津々で見て回った。公園ですれ違ったのは10人足らずで、ロープウェイを使わなくても車で登ってくるのも可能なのになぜ空いているのか不思議だ。ほんのちょっとしか離れていないのに混み混みだった唐戸市場と別空間にあるような佇まいだった。

火の山要塞跡
砲台跡
砲台を覗いた景色

帰りのロープウェイも一人きり。風で小刻みに揺れる箱の中で案内の女性と「いやー、いいところですね。でも風が吹くとちょっと怖いですね」「大丈夫ですよ」と話していたら突風が吹いて大きく揺れた。女性が思わず「きゃぁ」と小さく叫んだのが可愛らしかった。

本州下関から九州門司までの帰り道は、海底に伸びる人道を自転車を引いて歩いて渡った。この人道も正式な国道2号線とのことでちゃんと国道マークが掲げてあった。
人道の中間点には山口県と福岡県の境界線が引かれていて、もれなく全員がそこで立ち止まって写真を撮っているのも面白い光景だった。

国道2号線
両県をまたいで写真を撮るのがルールらしい

エレベーターで地上に出ると海の際に和布刈神社がある。
海際まで近づいて海峡観察。海峡は渦を巻き激流だ。左右からかなりの数の船が行き交っているのだが、上る船と下る船のスピードが明らかに違う。潮に逆らう小さな貨物船なんかは散歩と同じくらいのスピードで止まるんじゃないかと気が気じゃなかった。あれでもきっとエンジンは全開なんだろうなあ。

国道2号線人道口(門司港側)
激流渦巻く関門海峡

ろくに道も知らないから門司港の方向だけを頼りに走っていたら昭和にタイムスリップしたかのような商店街が現れた。
「目標世界一 うまい・やすい」の大風呂敷を広げてる天ぷら屋があったので覗いてみると、店先は揚げたての天ぷらで埋め尽くされ、種類も様々、「天ぷらのオールスターだー」彦摩呂の声が聞こえそう。すごい名店を見つけてしまったかも。
まめ100円、えび300円、とり身200円、ごぼう100円、いか200円、、、なんだ普通じゃないかと思ったら1個じゃなくて一皿の値段だった。皿に5-6個乗って100円?これは安いわ。
帰りの電車のオヤツ用にまめ、えび、とり身、かき、いかげそを購入。
門司港駅前の昭和レトロ風な建物よりも、こっちの商店街のほうがずっとレトロで魅力がある。昭和レトロと言うよりも、昭和30年代の風景なんだけど、教科書でしか知らない昭和レトロよりも実体験として記憶の底にある風景の方がずっと親しみやすい。
自治体やメディアのアピールの方向は間違っている。レトロもどきの新築な建物よりも、こっちの商店街を推した方がずっといいと思うけど。

世界一を目指す天ぷら屋
安い!下味付きだからそのままでもOK

レンタサイクルを返却して駅構内へ。ホームで始発の電車を待つ間、なんか違和感があるのに気がついた。
ホームに何も無いのだ。キオスクも無ければゴミ箱も無い。ベンチも無いしポスター一枚貼って無い。すっきりとはしてるけど、なんか変な感じがして落ち着かない。狙いは何なんだろう?

違和感あふれる門司港駅ホーム

帰りの電車もガラガラ。天ぷらをずっと食べていたから指は油でギトギト。油でえテラテラ光る指をしゃぶってタオルで拭って18:40に博多駅下車。
天ぷらもいっぱい残ってるし、早く呑み始めたいのでホテルに直帰。
自分で考えて自分で作った観光コースで、予想以上の景色と名店に出会って、想像を超えた楽しい一日だった。

博多2日目終了。明日は平尾台だ。

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