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2024年初キャンプ 3/30 福島県 桧山高原キャンプ場
遅ればせながら、丸っと3ヶ月ぶりの今年初キャンプ。自称風のコロシアム「桧山高原キャンプ場」(申込不要・無料)
テレビでは朝から「今日は暖かい」「開花宣言かも」とか言うもんだから、ボチボチか活動再開しよーかなと出かけたはいいけど、テレビの大嘘つき、まんまと騙された。
寒いじゃねーか。雪もまだ残ってるし。風速3m?10mは軽く超えてるぞ。
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でもこれは私のミス。キャンプ場の天気ほど当てにならないものはない。標高850mの無人のキャンプ場に計測器なんかあるはずもなく、麓の町のデータを流用して発表しているはず。風だって、いつも吹いてるのが当たり前のキャンプ場だから覚悟はしてたけど、昨年晩秋から冬にかけてはいつも穏やかで肩透かしだったので油断していた。
それも冷たい強風ともなれば、外に出ているのにも耐えられずお籠り決定だ。
いつもテントを建てているサイトならばテント内でストーブを焚いて、なんてこと無くぬくぬくと過ごせるのだが、今日は重要なテーマを持って臨んだのだ。天気が悪いから寒いからと言っておいそれとは帰れない。
今年どうしても泊まってみたいキャンプ場のための予行訓練だ。
いつものサイトは車で入っていけるのだけど、今日予定している場所は車を下に停めて急坂を50mほど登らなくてならない東屋の横。ちなみに、ここにテントを建てている人は見たことがない。
何度も往復して荷物を運び上げるわけには行かないから荷揚げは一回。だからテントもいつもの紅テント(Husky Fighter)はやめて小さな芋虫テント(Naturehike CloudUp1)を使う。芋虫テントでも何泊もしてるけど、強風下での使用は初めてなので耐えきれるか心配だった。
停めた車の側であれはいらんこれもいらんと悩みに悩んで30分。リュックとソフトクーラーバッグとトートバッグの3つに詰め込んで登頂開始。なんとか一回で運び上げられた。
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東屋に荷を降ろしたまではいいけど、吹き続ける強烈な西風で次のアクションがなかなか起こせない。テントは寝るだけに限定して東屋をリビングとして使わせてもらおうという出発前のプランは、とうに吹っ飛んでいる。
とにかくテントを建てなければ。
重いものは一番下にの原則通りハンマーやペグなどの金属類を最下層に詰めたのが失敗だった。取り出すためには上に詰め込まれたものを一旦出さねばならないのでが、風で飛ぶは転げるはの大騒ぎ。コンビニで買ってきた2Lペットボトルが倒れるほどの風の中で悪戦苦闘していた。
これだけ風が強いとテントを建てる場所や方向も、景色重視の平らなとこというわけにもいかない。
芋虫テントはY字型のポール1本なので横からの直撃には弱い。横風にはガイロープで対応するしか無いのだ。
ペグを打ちながら風上から攻め、グランドシートと吊り下げ式のインナーテントを建ててテントの形にはなったとたんに、風を受けてポールがぐんにゃり状態までたわむ。早くフライシートで上から押さえつけなければ。
なんとかフライシートを掛けガイロープもガチガチに締め上げて風に揺れなくなるまでには30分の時間を要した。いつもなら10分あれば建てられるのに...風との戦いだった。
このキャンプ場を昨日までは「風の聖地」と小洒落て読んでいたんだけど、今日からは「風のコロシアム」に改名することにした。
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それにしてもキャンプ道具ってなんでひとつひとつ袋詰めなんだろう。良かったと思うこともあったけど、風の日に袋は大変だ。飛ばないようにすぐポケットにれて対応していたけどポケットがパンパンになって動きづらい事この上なし。
テントに入ってやっと一息。ここでコーヒータイムになるわけなんだが、湯を沸かそうにも前室は小さくて靴を置くのが精一杯、テントのど真ん中で火を使うしか無い。となると、熱源はアルストだけにしたほうが無難かな。
ようやくインスタントコーヒーを飲んで一段落なんだけど、寒い。
フライシートと地面の間にはたっぷり隙間があるし、インナーも床から20cm上はフルメッシュ。けっこう風が吹き込んでくる。
紅テントのスカートの有難みをひしひしと感じた。
荷物を外に出しておくわけにもいかず、小さなテントに荷物全部入れは最悪な居住性だった。
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入口のファスナーを開けて向かい側のテント場を見てみるけど、誰もいない。平日はほぼ完ソロ、週末でも3人以上は見たことがないキャンプ場だけど、土曜日なのにこんな日に泊まろうと思うのは私一人らしく完ソロ確定だ。
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冬眠中、すっかり夜型の生活にシフトしてしまったのでなかなか眠気がやって来ない。芋焼酎を規定以上に呑んで睡眠導入剤の代わりにしてなんとか眠り、明るくなって起きた時は予想通り足がふらついていて危うくペグを踏み抜くとこだった。
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風は休み無しで吹き続け、風車も絶え間なくブォンブォンと鳴き続けていた。
朝食にうどん2玉を食べて、いよいよ撤収準備。
テントの中で、寝袋と銀マットを畳んで、車に積みっぱにするものと家まで持って帰るものの2種類に分け、家まで持って帰るものをトートバッグに詰める。書けばたいしたことないけど、狭いテント内で3個にまとめるのはけっこう大変だ。
リュックと2つのバッグを東屋に移動して、いよいよテントに取り掛かる。変な順番で外していくと大騒ぎになるので慎重に進める。風と格闘しながらなんとか完了。
最後にサイトを一回りして忘れ物がないのを確認して、エイヤッとリュックを背負い両手にバッグを持って慎重に丘を降りる。ここでコケたりしようもんなら大惨事間違いなしだ。
で、無事に家まで帰還したわけだが、今回の厳しいキャンプを経たことで「今年どうしても行きたいキャンプ場」の坂と石段攻略にも現実味が出てきた。
今年初キャンプは、まったりとか癒やしからは対極のまるで修行のようなキャンプでありました。
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